時牙の日常

2006年04月23日(日)


まだ、信じられないんだ。

それが現実なんだと分かってはいるけど

涙もたくさん出るんだけど信じたくないんだ。

貴方にもう二度と、会う事が出来ないなんて。




だって約束したんだ。「夏にはまた帰って来るからね」って。

ご飯あんまり食べてなかったから

「ちゃんと食べてね?約束だよ」って。




貴方の顔が浮かぶんだ。

私に優しく微笑む顔とか、真剣に怒る顔とか

なのに一番最初に浮かぶのは

「もう帰るのか」って言葉と

寂しそうな顔なんだ。

楽しそうに笑ってた顔を思い出したいのに。




こんなことなら

ああしとけば良かったとか

今更な事ばかり思いつくんだ。

そんなこと思っても無駄なのに。




最愛の妻にさえ最後を見せなかったんだってね。

色々重なって私の所に連絡が来たのも

一週間後の今日。

貴方に何か考えがあっての事なんだろうね。

でも

私は最後を見届けたかったよ。

最後の教えにも参加したかったよ。

そうでないと、現実じゃないと思ってしまう。

夢ででもいいから教えて欲しかったよ。




小さい頃キャラメル目当てに競輪場に行ったよね。

よく相撲もしたね。

一緒に笑点見たね。

痛い足引きずってバイト先に来てくれたよね。

よさこい踊る姿見せたかったな。

もっといっぱい話したかったよ。

色んな事教えて欲しかったよ。




本当はもう痛い思いしないでいいんだし

身体も自由で、おいしい物もいっぱい食べられるんだろうから

頑張ったね。もう辛くないね。

って、笑って言ってあげたい。

でも

まだ私には言えない。

言ってしまうと貴方にもう会えないこと

認めてしまわなくてはいけなくなる。




わかってる。認めないといけない。

でも急すぎて心が追いつかないんだ。

ねぇ、私はいい孫だった?

私が生まれたとき、嬉しかった?




私は貴方に何をしてあげられたのかな?




長い人生、お疲れ様。

最後の最後に精一杯頑張ってた貴方を

私は誇りに思います。










2006年4月15日 8時45分

一生忘れない。


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時牙

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