2009年07月23日(木) |
CD『三文ゴシップ』 椎名林檎 2009.6.24 |
椎名林檎の歌は難解だ。わからない歌がほとんどだけど、共感できるところもたくさんある。 先日、NHK「SONGS」で2週連続椎名林檎が出ていて、「大人計画」の松尾スズキさんと対談していた。 松尾さんが歌を作るときはどうやって作るのか、誰かに歌ってもらうことを想定して作るのかとか訊いたら、椎名さんは「私は女だから、女はみな似たようなことを考えている。その中の一部を写して歌にしているだけで、なんの工夫もしていない。」と言っていた。 それを聞いて私は(この人は天才だと思っていたけど、そうじゃなくてありあまる才能がありすぎる人なんだ)と思った。 「ありあまる富」もあるけど、ありあまる才能もある人だ。 本能のままになんでも手に入れるんだろう。 今回のアルバムはバラエティに富んでいて、ラップあり、ハードなポップスあり、パンクっぽいのもあり、ジャズあり、アイドル風あり、ロックあり、昭和初期風あり、声が加工してあるのあり、で全く飽きずに最後まで聴ける。 ジャケットから裏ジャケ、帯び、帯の裏まできれいな肌色だらけ。 ただ、この人のアルバムはいつも歌詞カードが見づらい。 シンメトリーでそれはそれなりにこだわりがあって凝っているのだけど、詩を読みたいのに読みにくい。 「カリソメ乙女」「旬」「尖った手口」「色恋沙汰」「凡才肌」「余興」が特に良くて、そしてそして「丸の内サディスティック」のEXPO.Verがメチャ良かった。 これは「SONGS」でも歌っていたけど、歌詞が英語に代えてあって、途中から日本語になるのだけど、英語の歌詞を歌っているときの口と日本語で歌うときの口が全然違って、うわ、かっこいいなあと思った。 それに改めて思ったけど、むちゃくちゃ美人だ。あこがれる。
ただ、林檎さんは女はみな同じようなことを考えているというけど、私はそうは思わない。しょっちゅう話していても全く平行線で何を思っているのかさっぱりわからない人に時々遭遇する。 昨日もずっと話していて、お互いに言っている内容はしっかりとわかっているのに、全く話しがかみ合わなくなって、最後には自然解散してしまった。 なんで同じ女なのにこのあたしの女の気持ちをわかってくれないんだとむなしくなった。 頭ではわかるけど、心情とか体ではわからないんだろうな。いくら話しても無駄だ。 頭でわかってても体ではわかってない。女はみな同じようなことを考えているとは私は到底思えない。 林檎さんはどういうことからそう思うのだろうか。
「旬」という歌の中で「生きているうちはずっと旬だと 裏付けて」というくだりがある。なんということだ。
1. 流行 2. 労働者 3. 密偵物語 4. 0地点から 5. カリソメ乙女 6. 都合のいい身体 7. 旬 8. 二人ぼっち時間 9. マヤカシ優男 10. 尖った手口 11. 色恋沙汰 12. 凡才肌 13. 余興 14. 丸の内サディスティック (EXPO Ver.)
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