私の音楽日記

2007年01月25日(木) 「風の向こう」  斉藤由貴  2007.1.24

斉藤由貴さんの7年ぶりの歌だそうだ。
とても7年ぶりとは思えないほどにいい声になっている。
この曲はアニメの曲なので、子ども向けの曲なんだろうか?と思っていたけど、子どもも大人も誰もがいい気持ちになれる心温まる歌だ。
詩は斉藤さんが書いているけれど、自然で暖かくやさしい。
そして驚いたのはその声のよさだ。
私は以前から斉藤由貴さんの声は好きだった。
しかし、去年『青い歌』という映画の中で歌った「木綿のハンカチーフ」では声が低くなっていて、歌い方も素人っぽかった。
私はこの映画がのどじまんの映画なので、素人っぽく歌っているんだなあと思っていた。
本当はもっと上手く歌えるけど、役柄上それでは浮いてしまうからこんな風になったんだと思っていた。

そしてそれは当たっていた。
斎藤さんはこの7年間、歌を歌っていたのか歌っていなかったのかわからないけれど、年齢を重ねてそしてお子さんを育てて、充実した仕事をされていた7年間の成長振りが声に出ている。

そしてカップリングの「ma maman」を聴いて、もう本当に感動した。
こういった感動の仕方をしたのは初めてかもしれない。
私は童謡のような幼い歌はあまり好きじゃない。
「ma maman」はお母さんの歌で幼い子どもからおかあさんへの歌だ。
でも、童謡ではない。
母から子への歌に聴こえる。
なんとも甘く切ない母子の歌だ。
こんな歌を聴いたのは初めてのような気がする。
斎藤さんは前に「天下無敵の愛」という母親の気持ちを書いた歌も作っていたが、その時は普通にその強さに共感したけれど、この「ma maman」にはしびれるような切なさがある。

斉藤由貴さんは前から歌が上手いと思っていたけど、年齢を経てこんなにもいい声になるなんて、本当に驚いた。
子どもを産み育てる充実ぶりが歌と声に現れたのだろう。
斎藤さんは着実に成長していた。
私は変らない人よりも、こうやってその成長ぶりを感じさせてくれる人に感動を憶える。


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