私の音楽日記

2004年12月07日(火) 「VIVA! 6×7」  松任谷由実  2004.11.10

ユーミンの最新アルバムはジャケットが、
60年代のアメリカの若いカップルの絵で、
レトロ風なので、中身は一体どうなるんだろうと思っていた。
タイトルもよくわからないし、想像できなかった。
私は裏ジャケの船のたくさん泊っている海辺の絵がとても好き。
この海は日本のような気がする。
ジャケットは60年代のアメリカなのに、裏ジャケは日本。
しかも私の中では日本海のイメージ。
このギャップは何だろう。
なぜこの絵を裏ジャケにしたのか理由を聞いてみたくなる。
ああ、でも外国の海かもしれない。単なる私の思い込みの可能性が強い。

でも、この絵は大好き。おだやかな海。
この絵をみながら、曲のタイトルを見ているとやさしい気持になる。

曲の方は80年代中ごろのユーミンの曲を彷彿させるような、
流れるような無理のない曲で、
それほどバックの音作りも凝っていないような気がする。
ユーミンの曲は発売される頃の季節に合わせた曲が
結構多かったような気がするが、
今回のアルバムには夏の曲が何曲かあって、
夏にリアルタイムに夏の曲を聴くのもいいけど、
秋から冬にかけて、暑い夏の日を思い出しながら、
夏の曲をきくのもいいものだということを発見した。
「Summertime」は夏の木陰のハンモックが描かれていて、
聴いているとハンモックに寝ているような気分になってきて面白い。

 ”ひまわりが影をのばしてる 小さなバス停で
  あなたと別れた
  陽炎に溶けてゆく バスは 
  思いでも乗せずに 行ってしまった

 ”ひまわりが咲くと思い出す あのときの風景と
  止まった時間
   「ひまわりがある風景」

私が通っていた小中学校は非常に転校生の多い学校だった。
毎月のように転入生が来て、またしばらくすると転校していった。
せっかく仲良くなったのに、また転校していってしまう時は
本当に悲しくて、駅に見送りに行った。
夏休みに転校していく子を見送りに行った時は、
田舎なのであちこちに大きな大きなひまわりが咲いていた。
時には別れ難くて途中までいっしょに電車に乗っていったこともあったが、
ひまわりが咲いていた、電車が陽炎にゆれていたというあの景色は
今も鮮明。この曲で思い出してしまった。

 ”咲いていて いつまでも 祈るように目を閉じたら
  その瞬間 永遠を見せて
    「永遠が見える日」

この世に永遠はないと思うけど、このユーミンの歌声を聴いていると
一度だけの瞬間だけの永遠というのは
あるのかもしれないと錯覚させられる。

毎年「ユーミンの歌は今年は卒業」と思うけど、
なかなか卒業できない自分がいる。 



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