私の音楽日記

2004年09月29日(水) 「accelerando」  石川優子  1986.5.21


アクセラランドゥとは音楽用語で「次第にテンポを速めて」という意味。
石川優子さんが次第に大人っぽくなっていった頃のアルバム。
作詞は優子さんと秋元康さんで作曲は全曲優子さん。
もともときれいな声質で歌の上手い人なので、どんな歌もそれなりに歌いこなせる。
このアルバムでは全曲優子さんが作曲されているので、当然ご本人のベストな曲作りになっている。

始まりの曲「夏のボサノバ」ですでに大人の女性へのテンポを速めている。
今までのかわいいイメージでなく、格段に大人の女性をめざしている。
声は美しいだけの声でなく、より一層、つやのある声になりメロディーにしっかりとのっかっている。

「週末のレイクサイド」はとても自然で自由。
 ”AH- わがまま聞いて 24時間
  大事な書類もばらまくように
  AH- わがまま聞いて せめて1日
  無駄な時間を 過ごしてみたい

「愛を振り向かないで」は優子さんの名曲の中の1曲。
本当にしっかりと完成されたバラード。

「消息欄」はドラマの主題歌にでもなりそうないなくなってしまった恋人を探す歌。

 ”「電話を待つ」と名前だけの短いメッセージ
  最初の言葉 ドラマの筋 思いめぐらせている

  印つけた 消息欄 小さく折りたたむ
  何度だってくり返すわ 手がかり見つけるまで

新聞の「消息欄」を気にとめたことがなかった私が、この歌でたびたび消息欄を見るようになった。
「電話を待つ」「心配している」「連絡待つ」などの短いメッセージにこめられた強い祈りを感じた。

「二ールサイモンも読みかけのままで」も素晴らしいバラード。
  ”二ールサイモンも読みかけだったのに
   私達の恋は終わり
   二ールサイモンも読みかけだったのに
   いつのまにか 閉じてたページ
   思い出さえもめくれない あの頃の恋

ラストの「セ・ラ・ヴィ(それが人生)なんて早すぎる」はこのアルバム中で一番明るくポップな曲。
優子さんお得意のポップ感。
とっても明るくて思わず口ずさみたくなるような軽やかさ。

 ”セ・ラ・ヴィ そんな言葉で片づけないで あなたらしく生きて
  セ・ラ・ヴィ 人生なんて わからないもの どんな風に変わるか

どの曲もしっとりといい曲で、最後が明るく軽やかという最高に聴き心地よいアルバム!








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