HARUKI’s angry diary
DiaryINDEX|past|will
クマが先月末、右足のアキレス腱の手術をした。今、クマはスゲーーめんどくさそうなギプス暮らしをしている。
そもそもの発端は、昨年末の雨の日だった。 HARUKIが仕事を終え帰宅するとクマが「ころんだ」と言って家で転がっていた。 詳しいことはわからないが、濡れた地面で足をすべらせて、アキレス腱をやられたらしい。 痛そうではあったが、いわゆるアキレス腱が切れたという感じでもなかったので、翌日、いつもの整体院へ。
すると気功整体師が「アキレス腱が切れてるといけないから、病院へ行ってまず検査してもらってください」と言う。
彼らがそーいうときは、マジでかなり悪いときなので、その翌々日の月曜日に朝一でクマは、大好きな○北病院へ。 この○北病院、人気のある総合病院でかなり混んでいるが、家からそこそこ近いせいなのか、理由はわからないが何かあると(メンタル疾患だろうが、憩室炎だろうが、高血圧だろが)、クマは必ずこの病院で看てもらっている。
またまたHARUKIが仕事を終え帰宅すると玄関には松葉杖があり、またまたクマは家で転がっていた。
HARUKI「大丈夫?」 クマ「変な女医でさぁ、痛いっていうのにガシガシ足触って、2ヶ月で治るからって、松葉杖処方された」 HARUKI「え?レントゲンとかMRIとか撮らなかったの?」 クマ「うん、触診だけ」 HARUKI「へーーーー、大丈夫かねぇ」
HARUKIの予想通り、その後クマの足は青紫に腫れ上がり、整体師も心配するほどの状態に。 でもクマは医者の言葉を信じ、耐えていた。
結局、確かに松葉杖はなくても歩けるようにはなったが、杖なしでは歩けない状態で半年が過ぎようとしていた。
6月のある日。 クマ「夏の移動教室、山登りなんだよ」 HARUKI「へ?行くの?その足で?」 クマ「うん。この足じゃ山登り出来ないから、診断書もらいにまた病院行ってくる」←クマはしょっちゅう河○病院へは行ってるけど整形外科には行っていない
で、またまたまたHARUKIが仕事を終え帰宅するとまたまたまたクマは家で転がっていた。 クマ「手術することにした」 HARUKI「えぇぇぇ?」
クマの長い長い話を要約すると、この日、クマは例の女医ではなく年配の男性医に看てもらった。 クマが年末からの経緯を話すとこの医者は「おそらくアキレス腱が切れてます。手術すれば治ります」と言ったらしい。 そこでクマは「じゃ、最初の診察はなんだったのか?誤診じゃねーの?」という内容をネチネチと訴えた。 びびった(らしい)医者は、奥に引っ込み、普段だと絶対即日対応などしてくれない種々の検査をすべて受けられるように手配した。
クマ「さすがにMRIは混んでいたので、○○整形外科まで行ってきた」 HARUKI「で、どうするの?」 クマ「来週、行って決めてくる」 HARUKI「手術するんだ?」 クマ「うん。それで杖なしで歩けるようになるなら、するよ」
いまさらねぇ。最初に変だと思った時点で別の病院へ行ってれば、とっくに治ってたのにねぇ。 などとは口が裂けても言えないので、「へーー」と言ってHARUKIは誤魔化した。
翌週。 結局、クマは夏休みにはいったらすぐ入院して手術することにした。
クマ「例の女医が出てきてさぁ“私が最初に看たときはこんなにひどくなかったから、後で切れたんじゃないか”って言うんだよなぁ」 HARUKI「ほぉ」 クマ「絶対、ブチッっていう音、したんだよ。あのとき。それ言ったのに」
HARUKIは、医者より気功整体師のほうを信じているので(笑)、HARUKIも医者の診断には疑問を持っていた。
クマ「MRIを見ると、腱と筋肉がつながっている部分が断裂しているから、膝に近い方の腱を切って移植するかもしれない、って」 HARUKI「へーーーー、すごいことするんだね」 クマ「アキレス腱の手術ではよくあることらしいよ」 HARUKI「ふーーーーん」
7月突入。 HARUKIは、正直言って入院の患者側のプロである(笑)。 ここ数年で父・母・姉貴・自分、合計のべ6回、5つの違う病院の入院をそれなりに経験している。←うち3回は手術あり
揃える物は、大体同じだし(HARUKIの入った病院だけ箸とスプーンとフォーク持参だったけど…笑)、全身麻酔の内臓の手術じゃないから、かなり楽なはず。 病院から出ている書類を読んでも、とくに腹帯とかなんちゃら帯とか用意しろとは書かれていなかった。 どうせギプスだから半ズボンでいいし、靴はクロックスでいいし、夏だから上半身はTシャツでいいし、楽勝。
クマを横目で見ながらすべて準備は完了した。
クマ「ボクが何もしないうちに準備が整うなんて、申し訳ないなぁ」 HARUKI「慣れてるから。問題はどんな部屋か、ちゃんとしたロッカーがあるのかなどなどかなり疑問はあるけどね」
さすがに混んでいる病院だけあって、どんな部屋に入れるのかがわかったのは、前日。←普通は、ありえない
クマ「今日、病院から連絡があって、4人部屋で個人用の冷蔵庫はない部屋だって」 HARUKI「えぇぇぇ、この暑いのに冷蔵庫なし?」 クマ「うん」 HARUKI「全身麻酔の内臓手術なら、どうせあまり食べられないからいいけど、キミの場合、元気だからね、術後も」 クマ「うん」
おそらく共用冷蔵庫だろうとふんで、マジックでクマの名前を書いた350mlの水のペットボトルを5本用意。
7月24日、入院。 一応病室まで案内された。 すると4人部屋だが、患者は3人。うち一人はほぼ寝たきりのお年寄り。
HARUKI「部屋に冷蔵庫ないんですか?」 看護士「ありません」 HARUKI「共用で使えるのもないんですか?」 看護士「ありません」
どっしぇぇぇぇぇぇ。
何度も言うけど、お腹あける手術じゃないし、この気温だし、まともな水、飲めなくて大丈夫なのか? もちろん個人用のロッカーもないので、荷物はバッグに入れたままベッドの脇に置くしかない。テレビ台にもなっている物入れ兼用の台は、やたら仕切りがあり、シャンプー入れと書かれたいかにも手作りの謎の紙の箱がおいてあった。←普通はこの台の下段が冷蔵庫になっている←ビジネスホテルと同じね 洗面台も部屋にはないので、廊下をちと歩いて行かなければならない。さらにトイレは、遠い上に、人を感知してから電気がつく仕組みだったが、そのセンサーのついている場所が悪いのか、仕組みが古いのか、個室に入ってもなかなか電気がつかなかった。
さらに、いわゆるデイリールームというか客が来たときに話せる公共スペースというか電話できる場所というかが、病室の隣にあったのだが、これがめちゃ狭い。 長方形のテーブルが中央にひとつあるだけで6人座ればいっぱい。元々病室を改造したらしく酸素セットなどが取り付けられる設備はまんま残っていて周囲に余分なスペースもない。
うーーん。
とりあえずテレビと無料の給湯器(高速道路のサービスエリアにあるのと同じようなヤツ)は設置してあったが。
いやぁ、HARUKIが入院するわけじゃないからどーでもいいけどさぁ。
しかし、HARUKIがあきれることはまだまだ続く。
貴重品類を入れる鍵のかかる引き出しというかスペースが全くないのだ。 もちろん金庫など期待はしてないけど、ちょっとしたもの(携帯とか小銭入れとかアイフォンとか)を入れておけるスペースもないのだ。
ありえねぇぇぇぇぇぇぇ。
ベッドを離れるとき(リハビリやら検査に行くとき)どーすんだよ! 万が一、なくなっても「置いておいたあんたが悪い」ってことになるのか?
そういえば、洗濯機も見かけない。普通患者が使えるコインランドリーがどこかにあるはずなんだけど。
HARUKIは、看護師に聞いた。 HARUKI「コインランドリーないんですか?」 看護師「院内にはありません。洗濯物は売店で有料で引き受けています」 HARUKI「わかりました」
どっしぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ。 ありえねぇぇぇぇぇぇ。
今回の入院は1週間って言われてるし、会社帰りによって洗濯物を持ちかえれるからいいけど、長期入院だったり、家から遠いとかいう人はどーすんだろ? 入院患者っておむつをしてる寝た切り老人しかいないわけじゃないだろ? 毎日のように家族が見舞いに来られない人だっているだろ? まぁ、その場合、寝巻やタオルはレンタルすればいいだろうけど、下着類は?売店でお高い洗濯頼むのか?
最低の病院だなぁ、と思いながら荷物を片付けていると、いきなりとても美しい麻酔科の医師が来た。
麻酔科医「こんにちは〜。明日の麻酔を担当します」 HARUKI「早いですね、いらっしゃるの」 麻酔「入院されてすぐ来ないとご家族の方いなくなっちゃうこと多いので」 HARUKI「はぁ」 麻酔「全身麻酔になりますと喉に〜中略〜で、後遺症が残る場合があります」 HARUKI「えぇぇぇぇ?下半身の部分麻酔じゃないんですか?」 麻酔「その予定ですが、麻酔の効きが悪かったら全身に変更します」 HARUKI「はぁ」 麻酔「アキレス腱の手術はうつぶせで行います。全身麻酔になりますと私たちが患者さんをうつぶせにするのですが、○○さんの場合(クマのことね)その体格では動かすのが大変なので、なるべくなら部分麻酔でうつぶせのご協力をしていただきたいなぁと思っています」
はぁ? 確かにクマの巨体(約100キロ)を動かすのは大変だと思うし、かなり同情するけど、言うか?普通そーいうこと。
言いたい放題の麻酔科医が帰った後、最初に来た人とは違う看護士が来て、手術前の説明をしていった。←圧縮靴下をはけとかトイレ行ってねとか
っていうかぁ、まず基本のキ。 患者の体重と身長、測らないのか? 治療(投薬も含め)のすべての基本だろ、患者の体重って。
HARUKIが入院したときなんて、身長、体重測定はもちろんのこと、まず絆創膏のパッチテストやったけど。 よーするにいろんな種類の絆創膏があるので、皮膚をやられるダメなやつがないかどうか判断するのだ。 最初、HARUKIは肌が弱いのでやってくれたのかと思ったが、肌が弱いなんて申告する前だったし、そもそもHARUKIの入った病院では入院患者全員にやっていた。 後で聞いたら、ミドリちゃんのお父さんが入院した病院でもやっていたとか。 ちなみに肌がめっちゃ弱いHARUKIは、貼った絆創膏7種類のうち、大丈夫なのは2種類しかなかった(涙)。
HARUKI「身長、体重、測ってないよね?」 クマ「聞かれたから自己申告した」 HARUKI「アレルギーは?」 クマ「ダメな薬のことだけは言った」 HARUKI「それだけ?」 クマ「うん」
人によっては自分の体重なんて、意識してないからちゃんと測った方がいいんじゃね?適当なこと言うヤツいるんじゃね? 何かあったら「患者の言い分信じたから、うちのせいじゃありません」って言うつもりなんだろうか?
いやぁ、HARUKIが入院するわけじゃないからどーでもいいけどさぁ。←また言ってるし
昼過ぎに、一度会社に出てHARUKIは、夕方また病院へ。
クマの病室は2階だった。 2階に行くのにわざわざエレベーターを使う人はいない。HARUKIは病室に行くたびに階段を使っていたのだが、その階段を下に降りた地下に霊安室があるらしく、夕方になると必ず霊安室という立て札が階段踊り場に立てられる。 そもそも固定された壁の表示の中に霊安室の文字があるのならそんなに気にはならないが、わざわざ立てられる表示を見るのはあまり気分の良いものではない。 生き死にに関わる病気で入院している人の見舞いに来る人にとっては、スゲーー不愉快じゃないのかなぁ、HARUKIは思いながら、何度もその立て札の前を通っていた。
クマ「担当は例の女医さんだけど、手術してくれる男の先生が来た」 HARUKI「ほう」 クマ「どっちの足?って聞かれて、マジックで印つけられた」 HARUKI「それより、風呂入った?」 クマ「うん、さっきシャワー浴びた」 HARUKI「どこにあった?風呂場?」 クマ「連れてかれた。あっちのほう」 だぁ。
いったい風呂場なんてどこにあるんだろう? 建て増し建て増しで、どっかの温泉旅館みたいに渡り廊下だらけのわかりにくい病院。 HARUKIは探索してみたけれど、狭い給湯室兼洗面所しかみつからなかった。
ま、HARUKIが入院してるわけじゃないから、どーでもいいけど。←まだ言ってるし
クマ「手術は朝9時からだって」 HARUKI「付き添いは何時に来いって?」 クマ「さぁ、特に言われてないけど」 HARUKI「じゃ、8時半までには来るね」 クマ「よろしくお願いします」 HARUKIは慣れてるからいいけど、手術は初めてという人だったら、かなりビビると思う。 今までの経験では、看護師が「○時までにはご家族の方は必ずいらしてください」とくどいくらいに言われたけど。
大丈夫かなぁ、この病院。
ちと不安に思ったHARUKIではあったが、初めての手術にかなり動揺しているクマにHARUKIの不安が伝わったらまずいので、そんなことはおくびにも出さず、「じゃ、明日!」と言ってHARUKIは病院を後にした。
〜続く〜
Mikan HARUKI
|掲示板へ
ランキングなるものに参加しています。お気に召したら投票をお願い致します(汗)。↓
|