りえるの日記

2008年04月17日(木) 中身

「山猫」トマージ・ディ・ランペドゥーサ
を読み始める。ヴィスコンティの映画の理解を深めて
くれる重厚な文章。

なぜ、この小説が心に響くのか。
解説が見事に語ってくれる

「この作品の魅力の背後には、死という陰があればこそ生は
光り輝き、色鮮やかな本質を浮き彫りにする。という
人生の奥深い真実が潜んでいるのである。
どの章であれ、自然風景、庭園、家具調度、衣装、飲食物
そして、美男美女の姿態を描くとき、彼の筆は見事に冴え
わたっている。
彼の死に対する鋭い感受性と深い思念の働き。
だからこそ人も事物も、限りなく哀切で愛おしい姿を顕す」

そして、

山猫は仏語訳でまず出版され、今回は伊語からの翻訳で
イタリアのある雑誌では山猫は1位になるくらい
人気のある作品らしいと、

友達に言うと
解説を100%信じるのは馬鹿だみたいな事を言われ
さらに上乗せは、「プライスレス」という映画を見て
中身がないというと、中身がないとはいったいどういうことだと
つめよられた。

感覚で生きている私にとっては痛い言葉。

中身とは単なる引用の羅列にすぎないマスタベーション的な
芸術にすぎないのではないかと
少し、自分に対して反省を感じた一日


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