2008年03月20日(木) |
哀しい TRISTE |
大人に分かる会話を茶化さずにきちんと話せる人を 見つけるのは至難の業だと思う。
問いかけと答えの姿勢と、漂う落ち着いた空気感 言葉を考える。 それを知っている人の劣らぬ美しさには、 ひれ伏さざるをえない。
友人が最近、フランス語を勉強し始めた。 triste 哀しい を覚えたと喜んでいた。
TRISTEといって、思い浮かぶのは、 サガン「悲しみよこんにちは」で最初に引用されている ポール・エリュアールの詩。
(La vie immediate) 直接の生命
Adieu tristess Bonjour tristesse Tu es inscrite dans les ligens du plafond Tu es inscrire dans les yeux que j'aime Tu n'es pas tout a fait la misere Car les levres les plus pauvres te denoncent Par un sourire Bonjour tristesse Amour des corps aimables Puissance de l'amour Dont l'amabilite surgit Comme un monstre sans corps Tete desappointee Tristesse beau visage
悲しみよ さようなら 悲しみよ こんにちは 天井のすじの中にもお前は刻みこまれている わたしの愛する目の中にもお前は刻みこまれている お前はみじめさとはどこかちがう なぜなら いちばん 貧しい唇さえも ほほ笑みの中に お前を現わす 悲しみよ こんにちは 欲情をそそる肉体同士の愛 愛のつよさ からだのない怪物のように 誘惑がわきあがる 希望に裏切られた顔 悲しみ 美しい顔よ
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