そよ風


2005年03月25日(金) ふるさと

昨日の新聞の朝刊に「地価下落率、関空対岸は底無し」の記事。
ベスト10のうち7地点までを大阪府南部の岬町が占めたそうだ。

そう、私達夫婦の出身地、今も双方の年老いた親達が住む町だ。
下落率とあるからには、少しは高くなった時期もあるのだろうか。

貧しい町だと思う。
海のすぐ近くまで山が迫り、広い田畑も少ない。
大きな産業もなく、関電さえも近い将来撤退すると聞いている。
交通の便も悪く、買い物にも不便。
実家の付近は年寄りだけの世帯がほとんど。

町には一本の鉄道が通っている。単線の多奈川線。
高校、大学時代には、毎日のようにお世話になった。
私が小さい頃にできた「みさき公園」には
数え切れないほど行ったよ。

家を継ぐといっても、ボロ家があるだけ。
遠く静岡に暮らす兄夫婦は、この家に帰ってくるだろうか。
私達には懐かしさがあるけれど、大阪市内育ちの兄嫁は
こんな退屈な町で生活できるのだろうか。

この町に、このまま変わらずにいて欲しいという気持ちもある。

でも道路事情を改善すれば、もう少し人口が増えるのでは?

花壇はもちろん、果樹園や畑もできるような広い庭のある家が
安く手に入るなら、不便でもまたあの町で暮らしてもいいかな、
あと十年くらい先のことだけど。

そんなことを最近チラリと思うようになった。

歳とったのね・・私。


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