Rocking, Reading, Screaming Bunny
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Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


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2007年02月25日(日)  It's coming up like a flower

17時半にどるたん(vo,g)からメール。3/4のライヴに自分のバンドが出られなくなったので、代わりに出てほしいという。一瞬「ムリだよ」と思ったが。
見れば「Kinkstones」の文字が。え?Kinkstones? XeroXじゃなくて、Kinkstonesご指定??
さらに見れば対バンが、ストーンズのコピーバンドと、G.F.R.のコピーバンド。・・・ああ、なるほど。
何と3/4はKinkstonesのリハが入っているのだ。ということは、やる気さえあれば全員あいているということ。18:11に私以外のメンバー3人にPCメール。18:24に帝王さま(b)が了解。18:37にQ太郎さん(drs)が了解。
結局はみー(g)から了解が来たのは夜中の2時半。しかしそれでも普通に考えたらスピーディーな展開だ。

KinkstonesはXeroXより先にライヴすることになるだろうとは思っていたけど。思わぬことから急遽初ライヴ決定。
まだリハ5回やっただけのバンドだ。今回は集客の義務も全くないし、ライヴの練習くらいのつもりで、軽くやらせていただくとしようか。

夜にビートルズの1st、'Please Please Me'を聴く。21日の日記のタイトルに使った'Do You Want To Know A Secret'を何度も繰り返し聴く。
これには小さい思い出がひとつある。といっても一昨年のことなんだけど。
CROSS ROADに勤務中、お客の途切れた時に、'Please Please Me'のアルバムをかけながら、グラスを洗ってた。'Do You Want To Know A Secret'の歌詞に何となく聞き入った。そういえばこれの歌詞ってきちんと聞いたことがないな、と思いつつ。簡単な言葉だから、聞いていればわかる。

Listen (ねえ)
Do you want to know a secret (秘密をおしえようか)
Do you promise not to tell (誰にも言っちゃだめだよ)
Closer (こっちにおいで)
Let me whisper in your ear (耳をかして)
Say the words you long to hear (聞きたいなら言うよ)

I'm in love with you (きみが好きなんだ)

"I'm in love with you"の一行だけは最初からわかっていた。だから、"Listen"から始まってだんだん聞いていくにつれ、ああこれってこういうことだったの?という驚きが湧き上がり、最後はまるで、推理小説のオチのような衝撃を受けた。
メロディもまさしく、そこだけふっと変わって、どんでん返しのようだ。
────「きみが好き」のどこがオチだって? うん、勿論なんの意外性もない。どこも秘密でもない。馬鹿馬鹿しい。小学生みたいだ。
だから涙が出た。この会話が本当に出来るとしたら、その男の子と女の子は、その時天にも昇るくらい幸福に違いない。彼は彼女を本当に好きで、彼女も自分を好きだと確信しているから、この言葉が言える。
可愛いなあ、と思った。泣きながら笑った。羨ましいなあ、と思った。こんなに安心して、好きだと言ってしまえるなんて。こんなに安心して、好きだと言ってもらえるなんて。
「好きだ」って言われるの、好きだなあ。
これを思い出しながら、日記のタイトルをつけて泣いた。ついでに言うと、この文章を書いているたった今も泣いている。

またYouTubeのポール・マッカートニーの'Coming Up'も繰り返し見ては聴く。これもついでにと思い、検索で出した歌詞を読みながら聴いてみた。そしたら出だしがこうだ。
"You want a love to last forever. One that will never fade away"(永遠の愛が欲しいんだね。けして色褪せない愛が)
それに対するポールの答えが。
Stick around, I say (そこで待ってて)
It's coming up (もうすぐあらわれる)

"It's coming up like a flower"という言葉の美しさ。まったく実用性も合理性もない、非生産的な、「ムダな」美しさ。
天真爛漫な、無責任であどけない、幸福のうつくしさ。

・・・あーあ。涙とまんないわ。

It's coming up like a flower (花のように姿をあらわします)  *Coming Up / Paul McCartney (1980) の歌詞。



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