ユミコのメモ箱
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2006年05月27日(土) 人間が好き

東京藝術大学大学美術館の『エルンスト・バルラハ』展を観に行く。
2人展初日にセンセイに「彫刻家だけどドローイングや版画がいいから、観にいきなさい」と言われ、その2日後に友人に「これ観る?」とタダ券をもらったという、観るべくして観た展覧会。

これがとんでもなく、よかった。
ドローイングや版画(リトや木版)は特によかった。
でも全く興味のなかった彫刻も、とてもよかった。
『人間』をこよなく愛しているのがドーンと伝わる感じ。

銀座Oギャラリーで用事を済ませ、個展を2つ観た。
どちらも版画の作家さんで、up.sのリトの作家さんと少し話した。

近くの兜屋画廊の『三人の画家』展を観る。
三人とも、G大油画科の同級生。女性二人と会うのは、修了以来。

A女史の絵は、在学中から気になっていた。というか、好きだった。
すごく素直に女性的なところが、うらやましいと思っていた。
9年ぶりに観たA女史の絵は、そんな好きなところに、磨きがかかっていたように感じられた。在学中はあまり話をしたことがなかったけれど、いろいろお話できて、彼女の絵が好きな理由がわかった気がした。

K女史は、大学を出た後、日本画やステンドグラスなどで表現していて、新鮮だった。でもそんなことよりも、K女史の絵にはある種のインパクトがある。ちょっとびっくり赤面なインパクト。展覧会に寄せたコメントを読むと、なるほど納得。作品も本人も、カッコイイところは今も昔も変わりませんね。

黒一点、K氏の作品は個展でここ数年観ている。
楽しみにしていた新作、特にシンデレラと眠れる森の美女(←勝手に命名)の作品がとてもよかった。絵の物語性も、絵画としての美しさも、そしてK氏の絵になくてはならないユーモアも、完璧に決まってる感じ。絵に込められた優しさを感じた。薔薇のオーラの美少年(←勝手に命名)もステキ。

三人とも、『人間』をこよなく愛しているのだと思う。6月4日まで。

とても刺激的な一日だった。


佐藤由美子 |HomePage