けろよんの日記
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2011年10月21日(金) |
ロミオ&ジュリエット(宝塚との相違点) |
演出の変更点いろいろありましたが、
【小道具】 最も物議を醸したのは、携帯の使用でしょうか。
ヴェローナ中の女子から留守電にメッセージが入っているのを 無造作に消していくロミオ。
あいつ携帯聞かないからなとベンヴォーリオ。 ジュリエットの仮死状態を神父様はメールで伝え。
クラブマントヴァでうらぶれているロミオは その携帯を壊されメッセージ届かず。
「神父様のメールを見なかったの?!」と絶叫するジュリエット。
こう書いてみると確かにギャグですが、 古代遺跡の再開発中のセット、近未来風の大道具、 宝塚のような華麗さ、典雅さはないのですが、 その分、エネルギッシュなキャストアンサンブルの 若さが強調されている舞台にはこういう小道具も ありかなと思いました。
【衣装】 なんとキャピュレット家は赤・黒ベースの豹柄! モンタギュー家は黒・ベージュベースのゼブラ柄。 乳母は牛柄のエプロンをつけてました。 (乳母だけにホルスタイン柄?)
若者たちはストリートダンサーなのか、ヒッピーなのか。 おしゃれといえばおしゃれなんだろうが、 あまり品がないといえばない。 愚連隊というのにぴったりです。
前にも書いた遠り、ロミオとジュリエットじゃなくて ウェストサイドストーリー風です。 それもまたありかな。
【仮面舞踏会】 というよりはディスコっぽいっす。 ミラーボールギラギラです。 階段が出てくるのがトゥナイト風です。 が、あの音楽とギラギラの中で 2人の出会い、全ての時が止まる瞬間が とてもとても印象的でした。 こちらの方が恋に落ちる一瞬をきっちり切り取っていたかもです。
【出生の秘密】 ジュリエットはなんとキャピュレット卿の実子 ではないことが判明! キャピュレット夫人は自分もそうだったからと 愛のない結婚を押し付けるは、 娘に対してライバル心むきだしだわ。 女の業が前回よりもふかーくなってます。 ジュリエットが素直に育ったのはひとえに乳母の愛情のおかげ といえましょう。 娘が可愛くないわけではないのでしょうが、 それより自分が大事って感じ。 しかし、この設定はいらなかったね。
【乳母の台詞】は、変更ないんですがかきたかったので。 ロミオを初夜のために手引きしておきながら 手のひらを返したように「ロミオなんて襤褸雑巾ですよ」 これは変わってないですね。 パンフレットの未来さんの言葉に 「その場しのぎの愚かさももった人物」と書いてあって なるほど、なんとなく納得。 もしかしたら、どうぜ好きではない人と結婚できないなら せめてお嬢様に一夜の思い出をと思ったのか。
【愛の不在】 愛は出てきません。 最後にロミオとジュリエットは踊り狂いません。 死して遺体となっても、手がしっかりとつなぎ 引き離せない2人をみて周囲の人がその愛の大きさに気づく というラストです。 蛇のようでもあり、蜘蛛のようでもあった死が 最後には静寂となって2人を包みます。
東宝、来年はエリザベートにフランス版の招聘。 再来年はレ・ミゼラブルということで、 ドル箱の再演期間が大変短くなったように思います。 ロミジュリも是非来年・再来年あたりに再演していただきたい ものです。多分するかな?若手の登竜門って感じになるかな。
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