Doritoの日記
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1998年(H10)6月30日 「新しい時代を開く心を育てるために」 ※抜粋 子供達が身につけるべき「生きる力」の核となる豊かな人間性とは、 (1)美しいものや自然に感動する心などの柔らかな感性 (2)正義感や公正さを重んじる心 (3)生命を大切にし、人権を尊重する心などの基本的な倫理感 (4)他人を思いやる心や社会貢献の精神 (5)自立心、自己抑制力、責任感 (6)他者との共生や異質なものへの寛容
>>>現在の教育ではどうも「生きる力」がもてはやされているようです。これは教科書のみの知識では多様化する社会に対応することが難しくなってきたことのあらわれかもしれません。「生きる力」というのは現在人間が備えるべき美徳であると読み替えることが出来ると思います。現在社会が求める人間像が読み取れます。<柔らかな感性>という表現が少し引っかかりますが、他の点は全くすんなり受け入れられるものだと思います。<感性>というものが後天的に身につけられるものなのか、身につけられるとしたらどの程度まで感性の形成を教育の中で行うことが出来るのかというのが大きなポイントだと思います。「生きる力」を身につけさせるカギは道徳、特別活動、そして総合的な学習の時間をどう展開するかにかかっているのだと思います。
2003年(H15)10月7日 「初等中等教育における教育課程及び指導の充実・改善方策について」 ※抜粋 ・新学習指導要領の基本的なねらい いまだかつてなかったような急速かつ激しい変化が進行する社会を一人一人の人間が主体的・創造的に生き抜いていくために,教育に求められているのは,子どもたちに,基礎的・基本的な内容を確実に身に付けさせ,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力,自らを律しつつ,他人とともに協調し,他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性,たくましく生きるための健康や体力などの[生きる力]をはぐくむことである。[生きる力]の重要性とその育成は,平成8年の中央教育審議会答申(「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について(第一次答申)」)において提唱されたものである。この[生きる力]は,学校においては教育課程の内外を問わずその教育活動全体を通じてはぐくむことが重要であるが,同時に,学校のみで対応できるものではない。これからの生涯学習社会においては,すべての教育を学校で担い,完結することを目指すのではなく,学校では,家庭や地域社会などとの密接な連携の下に学校でこそ行うべきことに絞って教育を進めることが重要であり,また,学校教育を終えた後も生涯学び続けていくために,その基礎となる資質や能力の育成を重視する必要がある。 平成14年4月から順次実施されている新学習指導要領においては,このような考え方に立って,知識や技能を単に教え込むことに偏りがちな教育から[生きる力]を育成する教育へとその基調を転換するため,教育内容の厳選,選択学習の幅の拡大,「個に応じた指導」の充実,「総合的な学習の時間」の創設などを行ったところである。ただし,このことが,知識や技能を軽視するものでないことは,前述の中央教育審議会答申においても,ホワイトヘッド(1861-1947 イギリスの哲学者)の「あまりに多くのことを教えるなかれ。しかし,教えるべきことは徹底的に教えるべし」という言葉を引用して基礎・基本の徹底の重要性を示していることからも明らかである。また,平成10年の教育課程審議会答申(「幼稚園,小学校,中学校,高等学校,盲学校,聾(ろう)学校及び養護学校の教育課程の基準の改善について(答申)」)においても,「改善のねらい」の一つとして「基礎・基本の確実な定着を図り,個性を生かす教育を充実すること」が,「自ら学び,自ら考える力を育成すること」などとともに掲げられているところである。 このように,新学習指導要領では,基礎・基本を徹底し,自ら学び自ら考える力などの[生きる力]をはぐくむ観点から,個性を生かす教育の充実のために,学校教育の質的な転換を求めているところである。
・子どもたちに求められる学力=[確かな学力] 1では,新学習指導要領のねらいの一層の実現を図ることが重要であり,そのために,まずは[確かな学力]の育成を進めるべきであるとの考え方を示したが,それは,以下のような理由による。 これからの未曾有(みぞう)の激しい変化が予想される社会においては,一人一人が困難な状況に立ち向かうことが求められるが,そのために教育は,個性を発揮し,主体的・創造的に生き,未来を切り拓(ひら)くたくましい人間の育成を目指し,直面する課題を乗り越えて生涯にわたり学び続ける力をはぐくむことが必要である。 このために子どもたちに求められる学力としての[確かな学力]とは,知識や技能はもちろんのこと,これに加えて,学ぶ意欲や,自分で課題を見付け,自ら学び,主体的に判断し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力等までを含めたものであり,これを個性を生かす教育の中ではぐくむことが肝要である。 また,昨今の学力低下に関する論議は,学力を単に知識の量としてとらえる立場,あるいは思考力・判断力・表現力や学ぶ意欲などまでも含めて総合的にとらえる立場など,学力をどのようにとらえるかの立場の違いにより議論がかみ合っていないと思われる場合もある。本審議会としては,これからの学校教育では,[生きる力]という生涯学習の基礎的な資質や能力を育成する観点から,上記の[確かな学力]を重視すべきであると考える。 さらに新学習指導要領の下での学力の状況については平成16年1月,2月に教育課程実施状況調査が行われる予定であるが,平成13年度教育課程実施状況調査や国際数学・理科教育調査(国際教育到達度評価学会(IEA)調査),OECD生徒の学習到達度調査(PISA)等の近年の全国的・国際的な調査結果などからは,それぞれの分野における達成状況とは別に,我が国の子どもたちには判断力や表現力が十分に身に付いていないこと,勉強を好きだと思う子どもが少ないなど学習意欲が必ずしも高くないこと,学校の授業以外の勉強時間が少ないなど学習習慣が十分に身に付いていないことなどの点で課題が指摘されている。また,学力に関連して,自然体験・社会体験・生活体験など子どもたちの学びを支える体験が不足し,人やものとかかわる力が低下していることなどの課題等も明らかになっているほか,若者の勤労観・職業観についても各方面から課題が指摘されている。 それゆえ,本審議会は,[確かな学力],豊かな人間性,たくましく生きるための健康や体力までも含めて構成する[生きる力]がこれからの子どもたちに求められる力であることを前提とし,その育成を行っていくために,まずは[生きる力]を知の側面からとらえた[確かな学力]の確実な育成を,当面取り組むべき課題として考えたのである。
・[確かな学力]をはぐくむ上で重要な視点,特に,学習意欲の向上 言うまでもなく,知識や技能と思考力・判断力・表現力や学ぶ意欲などは本来相互にかかわりながら補強し合っていくものであり,[確かな学力]をはぐくむ上で,両者を総合的かつ全体的にバランスよく身に付けさせ,子どもたちの学力の質を高めていくという視点が重要である。また,[生きる力]が生涯にわたり実社会を主体的に生きていくための力であることにかんがみ,子どもたちが,知識や技能を剥落(はくらく)させることなく自分の身に付いたものとする,それを実生活で生きて働く力とする,思考力・判断力・表現力や学ぶ意欲などを高める等の観点から,知識や技能と生活の結び付きや,知識や技能と思考力・判断力・表現力の相互の関連付け,深化・総合化を図ること等も[確かな学力]の育成に当たっての重要な視点であろう。その際,未知のものに積極的かつ主体的に興味・関心を抱き,理解を深めたいと思うなどの好奇心を持たせることや,子どもたちと実社会とのかかわりという観点から,社会の仕組みと個人のかかわりに関する理解を深めさせ,勤労観・職業観を育成し,生き方・在り方を考えさせることなども重要となろう。 中でも,子どもたちの学習意欲,学習習慣に関連しては,平成13年度教育課程実施状況調査の結果では,前述のような課題が指摘されているほか,基本的な生活習慣を身に付けている場合や,教員が創意工夫を生かした指導を行っている場合には得点が高い傾向がみられるところである。また,これからの生涯学習社会においては,生涯を通じて主体的に学び続けることができる学習意欲を持つことが重要であり,学校と家庭とが連携しながら学習習慣を身に付けさせることが必要である。このため,各学校において,「総合的な学習の時間」等を通じて学びへの動機付けを図るとともに,子どもの実態や指導内容等に応じて「個に応じた指導」を柔軟かつ多様に導入することなどの工夫を行うことにより,「わかる授業」を行い,子どもたちの学習意欲を高めることが,[確かな学力]をはぐくむ上でもとりわけ重要な視点であると言えよう。
・「個に応じた学習」を行ううえでの配慮など 各学校で「学習内容の習熟の程度に応じた指導」等を実施する際には,児童生徒に優越感や劣等感を生じさせたり,学習集団による学習内容の分化が長期化・固定化するなどして学習意欲を低下させたりすることのないように十分留意して指導の方法や体制等を工夫することが望まれる。また,保護者に対しては指導内容・方法の工夫・改善等を示した指導計画,期待される学習の充実に係る効果,導入の理由等を事前に説明するなどの配慮が望まれる。 また,「補充的な学習」,「発展的な学習」を実施する際には,それぞれのねらいを明らかにし,扱う内容と学習指導要領に示される各教科等の目標や内容との関係を明確にして取り組むことが大切である。具体的には,「補充的な学習」を行う際には,様々な指導方法や指導体制の工夫・改善を進め,当該学年までに学習する内容の確実な定着を図ることが必要である。また,「発展的な学習」を行う際には,児童生徒の負担過重とならないように配慮するとともに,学習内容の理解を一層深め,広げるという観点から適切に導入することが期待される。 その際,学校が一体となって共通理解の下に進めるとともに,校長がリーダーシップを発揮して校内体制を整備することや教員間の情報共有を図ることなど,それぞれの役割分担を明確にすることが重要である。
>>>キーワードは「確かな学力」でしょうか。自ら課題を見つける能力、自主的に課題を解決する問題解決能力なと、より主体的で創造的な能力が求められています。さらにそれに加えて「確かな学力」は個性的なものでなければなりません。教科書の知識を基礎としてさらに高次な実際的な知識へと洗練することが必要です。また「個に応じた学習」を展開していかなければならず、そのためにはよりいっそうの教師間の協力が必要になっているようです。
2004年(H16)4月22日 「特殊教員免許の総合化について」 1) 新たな免許状の在り方と求められる資質能力 ○ 障害のある児童生徒等の教育については、特に近年、児童生徒等の障害の重度・重複化や多様化が急速に進んでいる中で、その一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う特別支援教育を推進することが重要である。 このため、障害のある児童生徒等の教育に関する基本的な専門性を構築しながら、各障害種別に対応した専門性を確保しつつ、LD・ADHD・高機能自閉症等を含めた総合的な専門性を担保する免許状とすることが適当である。
○ 特殊教育免許の総合化により新たに創設される免許状で担保すべき資質能力としては、 ・ 特別支援教育全般に関する基礎的な知識 ・ 障害のある幼児、児童又は生徒の心理、生理及び病理に関する一般的な知識・理解 ・ 障害のある幼児、児童又は生徒の教育課程及び指導法に関する深い知識・理解及び実践的指導力(重複障害児の指導に関する知識・理解を含む) ・ 小・中学校等の支援のために必要なLD・ADHD・高機能自閉症等に関する知識・理解及び実践的指導力 などをひととおり身に付けた上で、新たに創設される「特別支援学校(仮称)」の教員として、他の特別支援教育担当教員とチームを組み協力しながら、様々な障害のある個々の児童生徒等への教育を、著しい支障がなく担任できる資質能力であることを中心として捉えることが重要である。
○ 児童生徒等の発達段階に応じた専門性を確保するため、学校種ごとに免許状の種類を設けている現行の教員免許制度の趣旨等を踏まえ、今後の特別支援教育に対応するための免許制度とするためには、免許状の種類としては、従前どおり小・中学校等の免許状を基礎として、新たに創設される「特別支援学校(仮称)」の教諭が有することを前提とした「特別支援学校教諭免許状(仮称)」とする。 なお、「特別支援学校(仮称)」のみならず、小・中学校等の特殊学級や通常の学級に在籍する障害のある児童生徒等への対応も含めた「特別支援教育」を担当する教員の資質を担保するものとして、「特別支援教育免許状」を構想すべきとの議論もある。これについては、今後の特別支援教育の在り方のみならず、免許制度全体の見直しを視野に入れつつ、中長期的な課題として検討していくことが適当である。
(2) 小・中学校等の特別支援教育に関わる教員への対応 ○ 小・中学校等における特殊学級や通級による指導を担当する教員や、通常の学級においてLD・ADHD・高機能自閉症等の児童生徒等を担当する教員についても、特別支援教育に関する専門性が求められることから、当面、「特別支援学校教諭免許状(仮称)」の取得や、小・中学校等の教員養成カリキュラムにおける特別支援教育に関する内容の充実を促進することが必要である。 <特殊教育免許免許の種類> 一種免許状 特別支援教育を担当する教員の標準的な免許状として、全ての障害種別に共通する基礎的知識・指導方法や、複数の障害のある児童生徒等の心理、生理及び病理や、教育課程及び指導法の基礎を身に付け、その上で、例えば視覚障害や聴覚障害など「特別支援学校(仮称)」の対象となる5種類の障害種別(盲・聾・知的障害・肢体不自由・病弱)から1障害種別を選択するか、又は、大学の履修設定に応じて、選択した1障害種別に加えその他の障害種別(言語障害、情緒障害、LD・ADHD・高機能自閉症等を含む)についても選択して、一定の専門的な知識、指導方法等を身に付ける。
専修免許状 特定の障害種別に対するより深い専門的知識、指導方法等に加え、重度・重複化への対応、地域の小・中学校等における特別支援教育を視野に入れたコーディネートや、「特別支援学校(仮称)」のセンター的機能を総合的にコーディネートするために必要な知識や技能を身に付ける。将来、「特別支援学校(仮称)」等において指導的立場に立とうとする者が積極的に身に付けることを想定する。
二種免許状 一種免許状の取得を原則としつつ、特別支援教育についての専門性のある教員を少しでも多く確保するため、全ての障害種別に共通する最小限必要な基礎的・基本的知識や、各障害種別に対応した指導方法の基礎を身に付ける。 この免許状は、特殊教育担当教員を確保するための経過措置として、新たな「特別支援学校(仮称)」の教員の免許状取得率向上を図るために取得すべき免許状として捉える。例えば二種免許状取得後、特別支援教育を担当する教員が有することが原則である一種免許状の取得を目指すものとする。
答申を全部チエックするのは相当時間がかかります。。ポイントを絞ってやるしかありません。
Dorito
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