2004年12月01日(水) |
供養とは・・・その1 |
最近、宝箱に掲載させていただいたお話の中で 供養についてのやり取りが続いたのをご覧になって、 『供養について』の質問やお便りがとても多くなっております。
供養について、いざ皆様にお話しようと考えましたら、何回かに 分けてお話しなければ、きちんと説明する事が出来ない・・・・ ということになってしまいましたので、今日から何回かに分けて 少しずつお話して参りますね。
まず、供養と聞いて皆様は何を思い浮かべますでしょうか? 『先祖供養』はもちろんですが、女性でしたら『水子供養』を考える方も 多いのではないかと思います。 亡くなられた方に対する供養だけではなく、今まで貴方が使ってきたものや お世話になったものに対する供養・・・御焚き上げも供養と言いますね。
供養とは一言で言えば・・・ 『感謝』を表すと私は考えております。
感謝・・・というと、「普段から私は感謝の気持ちをもっているのに、 全くいいことが無い」と仰る方も多いのですが、 その『感謝』の気持ちを、私たち凡夫(僧侶ではない普通の人)では、なかなか直接届ける事が出来ない・・・というのが現実です。
実際に、よく皆様からこのような質問を頂くのですが・・・
『私はここ何年も実家のお墓参りに行っていないから、ご先祖供養が滞っているのですか?』 『仏壇に線香一本もあげた事がないのが、悪い事が続く原因でしょうか?』
残念ながら、供養を求めて貴方に依って来ておられるご先祖様や、水子ちゃん、有縁の方々は、何もそんな事を求めておられる訳では有りません。
『助けて欲しい』『苦しいから何とかして欲しい』という 藁にでもすがる気持ちで貴方に『供養』を求めてきておられるのです。 ですから、線香を上げようが墓参りをしようが、亡くなられてさまよって いる方には何の慰めにもならないのです。
形だけのお経や線香、お墓参りではいけないのです。 そして、一番いけないことは・・・『自分が良くなりたい』という 心持でそれらを行う事です。これは供養どころか障りを招く事に なってしまうのです。
本当の意味で 亡くなられた方に、供養を施すことが出来るのは御仏だけ・・・
このことを決して忘れてはなりません。
では、御仏に少しでも近い距離におられるのは、どなたでしょうか?
得度し出家されて、お作法を習得し・・・毎日潔斎した上で、 きちんとお勤めを一日も欠かさずにされている僧侶の方々に 供養していただく事が、本来ならば一番良いのです。
そういった僧侶が御仏を供養し、その徳によって、亡くなった方々が少しずつ彼岸に至る・・・
これが、真実の供養の姿になりますが、一体どれだけの方が これを理解されておられるでしょうか・・・ しかし、とても大切なこと・・・なのです。
僧侶である六明師は、極密祈祷をされている皆様の供養をこのように 執り行ってくださっているのです。
(続きは次回にお話いたしますね。)
杏珠
|