あぷのピットガレージ
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はい読者の皆様。 いよいよやって参りましたよこの季節! 賢明な読者諸君ならば覚えていらっしゃるでしょう。 そう!あの涙なくしては語れない昨年、2003年の運動会です。
まんまと友人全員に面白がって裏切られ、綱引きに負けちゃった昨年。 今年こそ元奥さんをこの手で打ち負かし、念願のデジカメ(640万画素・一眼レフ)をゲットすべく挑みます。 ええ、今年の僕は違いますよ。昨年のお人好しとはまったく違います。
朝、早めに出発し、奥さんの自宅に到着。 すでに子供たちは学校に出かけてる時間。 そう、そこは元夫婦2人っきりの時間である。 ぼっさぼさの頭ですっぴんの元奥さん、 「まだ用意できてへんねん。ちょっと待ってや。ポットにお湯沸いてんで。」と、 コーヒー飲みたけりゃ勝手に飲めあたしゃ忙しい、とでも言いたそうである。
いつも通り自分で煎れたインスタントコーヒーをすすりながら、奥さんの部屋へと向かう。 そこにはガサゴソと探し物をしている裕子。 「おっかしなあ、どこやったんやろ。」 『なに、どうしたん?何探してんのん?』 「化粧ポーチがないんや。どこへやったかなあ。」 いくら探せど見つからない化粧ポーチ。 「まあええわ。これでなんとかしよ。」と言いながら彼女が手に持ったのは。
かきかたえんぴつ
二郎のふでばこから颯爽と取り出し、勇んで鏡に向かい、さささっと書き込む裕子。 「うわ、やっぱりちょっと滲むなあ、まあええか、こんなもんで。」
こんなん、よくある事ですか? 皆さんも化粧ポーチがないと、かきかたえんぴつで眉毛書くんですか? 僕はもう笑ってええやら怒るべきかさっぱりわかりません。
開会式もすっかり過ぎた頃、自転車で学校に到着です。 自転車を停め、仲良く子供たちを捜してウロウロし、二郎を見つけ、太郎も見つけ。 その間、やはり今年もまるで同窓会のように懐かしい顔ぶれがたくさんおりました。
悪友達数人が、アンケートをこしらえて配っておりました。 ワードでも使って書いたのでしょうか、カラー印刷の大変立派なアンケート用紙です。
≪○○小学校ミス&ミセスコンクール≫
アホでしょ、アホ。よーまあこんな事思いつくもんです。 顔部門とスタイル部門があり、点数も書くようになってます。 100枚ほど配ったそうです。ご苦労様。
じゃんじゃんプログラムは進み、裕子手作りのお弁当を頂き、午後からの裕子の仕事を手伝います。 そう、学年委員担当の自転車整理です。 かなり暑かったので、日焼けしてしまいました。 PTAの役員さん、僕が誰だか分からずにひたすらお礼を言うてくれました。 ははは、そりゃ学年委員さんの別れた旦那が先頭切って自転車整理してりゃ変ですわいな。
さーていよいよ!PTA参加の綱引きの時間です。 昨年の失敗から、今年は誰にも声をかけずにそーっと入場です。 お、よしよし、顔ぶれはどっこいや、こりゃあ頑張ったらなんとかなるな!と思ったその瞬間。 放送席のあたりからバラバラっと活きの良さそうなのが10人ほど走りこみ、なんとまあ奥さんの方に付きましたがな。
は・・・謀られた・・・。 奴ら、去年の事憶えてやがったな! ボディービルの大会に出るようなのが数人とか、そんなんありですか?
はい、順調に2連敗、またもや2-0で負けました。 放送で「うわー室井ちゃん、今年はカバンかー?」 ええ、場内大爆笑でした。 放送席ジャックまでしてたのね・・・。
もう綱引きなんぞするもんか!とスネながら残りのプログラムを見て、無事運動会は終了。 朝配られたアンケートの回収があり、即日開票、即日(内輪だけで)発表がありました。 そしたらなんと! 裕子が顔部門で2位、スタイル部門でも2位、総合で見事1位に輝きました。
あほー!裕子の眉毛はかきかたえんぴつやぞー!見せパンのグレーは黒が色褪せたグレーなんやぞー!
夕方、早速靴屋に連れて行かれ、「財布より安いやん、裕子優しいやろ?」 と言いながら冬のブーツを選ぶ裕子の眉毛は消えかかっておりました。
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