もくじ|過去|未来
2006年02月26日(日) |
自分で失敗しないと意外と気づけないのかも。 |
■(直リンクURL)
<今日のケンシロウ>
く…くる…ッ!?
しぐです。どうも。
デジカムのCMで、こんな風景を見ました。
我が子の決定的瞬間を逃さないよう、チャンスと見るや即座にデジカムを起動。撮影する。
撮影者である母親は感嘆の声をあげる。
「うわあ、はやーい!」
デジカムの起動時間が速い事に感激している図であり、このデジカムのアピールポイント、
ひいてはCMにおけるメイン部分でありますが、実際これはどうなんだろう。
いざ我が子の決定的瞬間をおさめた映像を見返すと、必ず母親の「うわあ、はやーい!」という
意味不明なキャプションが入っているのですよ。
画面の中の我が子が、満面の笑みで微笑む場面であっても。
初めて二本足で立って、すぐに両手をついてしまった場面であっても「はやーい!」とか
言われる訳ですよ。
子供が将来この映像見たらグレるんじゃないか。
俺も昔、同じような失敗をして泣いたことがあります。
TVアニメ・北斗の拳のOP曲「愛をとりもどせ!」を、TVにラジカセを近づけて
直録音した事がありました。
家族には録音中、物音を立てないよう厳重注意して臨みました。
「音たてたらぶっころすぞ!」とか言ってたかもしれません。
穏やかではありませんが、それだけ必死だったのです。
当時我が家のテレビはアンテナ線の接触が悪く、しっかり押さえてないとすぐにテレビが
砂嵐を発動してしまう為、一瞬の気も抜けなかったのです。
物音を立てないようにしながらラジカセを抱え、アンテナ線を指で押さえながらの録音。
それはまるで、爆弾処理班の作業のような、それほど息を呑む慎重なひととき。
「このやろー、もうすこしだ!がんばれこのやろー!」
と、意味不明な励ましをアンテナ線に向けていました。
アンテナ線は俺の期待に応え、無事役割を全うしました。やった、録音完了!
北斗の拳本編を見終わった後、意気揚々とさきほど録音した「愛をとりもどせ!」を
聴いてみると…
「このやろー、もうすこしだ!がんばれこのやろー!」
意味不明な俺の声が、全編にわたって収録されています。
本気で泣きました。親に八つ当たりしました。自分で自分を殴りたかった。
こうして少しずつ大人になっていくんだ、と思いました。
ですからいい大人である母親が、そんなミスをおかさないよう気を付けて頂きたい。
黒木瞳さんに是非伝えて差し上げたいなあと思いながら、引きこもっていた日曜でした。
もくじ|過去|未来
書いてる人:しぐ
|