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スナの自由気ままな画像付き日記
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2005年05月22日(日)_
第2回時空の路ヒルクライムin会津


去年に引き続き、会津でのヒルクライムレース、『第2回時空の路ヒルクライムin会津』に参戦。去年は初めてヒルクライムレースに参加したので、とりあえずこんなもんかな、という感じだったけど、今年はタイムを縮めることができるか?

5時半に起きて6時に朝飯。そして大内宿からレース会場へとレースのコースを車で移動。早めに出てきたつもりが、町役場の駐車場は満車だった。しかたなく近くの第2駐車場へ。ここは砂利や草地の荒れた駐車場だった。



ロードを組み立てたり準備をしていると走り屋さんがやってきた。走り屋さんのロードはフルデュラ(7800)になっていて、以前の重量からものすごく軽量化していた。準備が整うとゴール地点への荷物を預けてからアップに出かけた。

天気がよく、朝の空気が清々しい。しかしコース序盤の平坦区間は向かい風が吹いていた。これはかなりレース運びに影響が出そうだ。とりあえず丁度いい速度の列車に乗って空気抵抗を減らして走っていきたいなぁとか思った。

開会式の時間になったので会場へ。今回は整列する場所がゼッケン番号で割り振られていた。去年適当に並んだ順でグループができたので、これに不満の声があったのだろう。おれもあれはどうかと思った。2回目となると色々教訓を活かしてレース運営もよくなってきている。

レースはチャンピオンクラスの18人グループが最初にスタート。そして次はロードレーサー男子Bクラスの前半20名。ここにおれ、忍者麺、走り屋さんがいる。去年は初めてのレースだったのでスタート前すごい緊張したが、今回はちょっと気持ちに余裕がある。それでもやっぱり緊張する瞬間だ。



そしていよいようちらのグループがスタート。最初は計測開始地点まで追い越し禁止のスロー走行。そして計測開始地点を通過した者からペースアップ。ここで前にいた選手がやたら遅かったので、いきなり中切れ!!

これはやばいと思ってダッシュで前との差を詰める。いきなり余計な脚を使ってしまった。隣の列にいた忍者麺も前に遅い選手がいて、最初はおれより後ろになってしまった。

向かい風の中、空気抵抗を受けまくりながらようやく走り屋さんに追いつくと、走り屋さんも先頭集団から切れていた。しかも早くもペースが落ちてきている。このままのペースではタイムが落ちてしまう。

横を忍者麺がすごいスピードで追い越す。おれもすかさず後を追うが、一瞬間があったので差を詰められない。前の方ではチャンピオンクラスとうちらのクラスの先頭集団が合流して大集団になっていた。その集団はややペースを抑え気味のようだった。

あの集団の後ろに追いつけば休めるしタイムも縮まる。なんとかして追いつこうと思った。しかし、差が縮まらない。同じようなペースらしく差が開かないのだが、おれはこれ以上ペースを上げることができず、一人で風を受けながら全力スパートしてしまったためにタレてきてしまった。

このレースはヒルクライムレースには珍しく、序盤に数キロの平坦区間があり、そこをいかに走るかが一つのポイントだ。去年はちょうどいい列車に乗る事ができたので力を温存しつつ、タイムを縮めることができた。しかし今年はそれができず、むしろ裏目に出て脚を消耗した上にタイムも追加してしまった。これは誤算だった。



交差点のコーナーを曲がると陸橋を越え、いよいよ上りになる。去年はまだ余裕があった場所だが、今回は早くもいっぱいいっぱい。息が苦しいし脚も重たい。序盤のダッシュで脚に乳酸が大量発生してしまったようだ。

苦しいけど、そのとき出せるだけの力を出すしかない。まだ半分も来ていないのにヘロヘロ状態。後ろから速い人にガンガン抜かれる。これは去年より悪い結果になりそうだ。前を走るTIME乗りがちょうど同じようなペースだったので、抜きつ抜かれつ一緒に上る。

HRは常に180台。今回のレースは40分くらいと短めなので、これくらいの高HRを維持しても走っていける。逆にこれくらいでないと手を抜くことになってしまう。勾配がきつい部分はダンシングで抜け、後は基本的にシッティング。

上半身をリラックスし、手はハンドルバーに添えるだけ。ヒルクライムの走り方の基本は抑えているが、脚がヘロヘロでペダリングが適当になっていたような気がする。しかし、この状況では本能で走るしかない。

給水所の手前アナウンス掲示があった。去年、「給水」と書かれた紙を信じたらそこに水はなく、だまされた。今回はしっかりと「もうすぐ給水所」という張り紙になっていた。気になっていた点が改善されていて、ホッとした。

ボトルに必要なドリンクを詰めてきたので、給水は受け取らず。給水を受け取るとスピードを落とすことになるので、その分のタイムを節約したかった。去年はボトルを忘れて死にそうだったので給水には飛びついたが。

残り5km地点から、4km、3km、2km、1km、500m、250m地点に残り距離表示が出ていた。去年は残り距離がわからずにスパートをかけるのが遅すぎてゴールした後脚が余っていて不完全燃焼だった。この点も改善していて嬉しい。



苦しい、しかし諦めたら終わりだ。後半になると周りの選手達も息が荒く、苦しそうだ。苦しいのは皆同じなのだ。去年はだいぶ選手が疎らだった区間で、けっこう選手が集まっていた。

後ろからやってきたグループのうち、先頭の人の後についていった。いつも感じることだけど、それまでいっぱいいっぱいだったはずなのに、前に目標があると力が出るのが不思議だ。

前の2人について走っているうちに、苦しくて限界だった感覚から、ふと我に返るというか、急に意識がハッキリとした。同じように限界で走っているのに、少し楽になった感じがした。プチセカンドウィンドか。

目が覚めた、ダンシングで気合いを入れ、ペースを上げる。前の2人もけっこういいペースだが、しっかりと付いていくことができた。しかし、プチセカンドウィンドは長く続かなかった。すぐに脚が重くなり、苦しくなった。

前の2人から遅れた。気持ちが切れていたところに、コース脇に応援してくれる人がいた。ツールのゴール地点などで応援する人が持っているPMUの緑色のデカイ手形の紙を手にして、みんなを応援しているようだった。

おれが前を通ると、「がんばれー、QuickStepだから、え〜と…ビランクだ!!」これは本当に嬉しかった。手を上げる余裕がなかったのでうなずいて返事をした。そこから少し勾配が緩くなっていたこともあるが、力が沸いてきてペースが上がった。



残り距離が少なくなっていくが、1kmが非常に長く感じた。それだけ苦しいのだろう。残り500m。スタッフの人が立っていて応援してくれるが、体が重くて言う事を聞かない。乳酸が筋肉の動きを妨げる。

残り250mの看板を目にしても、まだ先が長いと感じた。しかし周りにいた選手はラストスパートをかけるべく、ペースアップ。このペースアップに、心より先に体がギブアップしそうになる。しかし必死に力を振り絞って付いていく。

残り100m。そして最後のカーブ手前で前にいた2人がダンシングしてラストスパート。おれも最後の力を振り絞ってダンシングで上るが、脚がもう限界ですぐに腰を降ろした。もう脚が動かなかった。最後はヘロヘロになりながらゴールラインを越えた。



タイムはS720iで計測していたラップタイムで40分を越えていた。去年より遅いのは確実だ。ゴール地点から選手控え場所まで数キロ走る。途中、長い氷玉トンネルを抜ける。トンネルの中で他の選手達の話し声が響いていた。

放心状態の中、その鳴り響く話し声が頭の中にも響いていた。「去年より2分縮める? それどころか去年より遅くなってるじゃね〜か」「おれの1年間ってなんだったんだろう」「実は去年より弱くなっているんじゃないのか?



休憩所では、今年も郷土料理「しんごろう」、三色団子、そして「じゅうねんアイス」、そしてVAAMドリンクや水を配っていた。どれもとてもおいしくて、特にじゅうねんアイスは格別。

休憩所にはバイクを掛けるラックが用意されていて、これも運営がよくなった事を物語っている。仮設トイレもあったし、主催者は去年のレースから色々と学んで、それを活かしているようだ。素晴らしい。

下山ではみんなが列を守ってしっかりと下っているので、去年のように止まって写真を撮ったりするのは自粛した。その代わり、下りきった後の畑エリアでは走りながらたくさん撮った。去年はデジカメのバッテリーが切れてこの辺りの景色を撮ることができなかったから。



大会会場へ戻ると、去年と同じく芋汁を食べ、それから抽選所へ。去年おれはアスパラガスが当たった。あれは信じられないほどおいしかった。今年はさすがに何も当たらなかったが、走り屋さんがりんご、忍者麺はテレカが当選。

忍者麺は35分49秒で、なんとクラス5位入賞。レース前から「入賞目指すよ」と言っていたが、本当に入賞してしまうとは。普段一緒に走っていて桁違いに走れることは感じていたが、実際にレースで入賞とかすると改めてすごい人だなぁと思う。

おれは40分20秒でクラス13位。去年も13位だったが、タイムは39分34秒だった。走り屋さんは44分45秒で26位。それでも、走り屋さんは去年より2分近く速くなっていたそうだ。



5入賞の忍者麺や去年よりタイムが縮まった走り屋さんとは違って、去年よりタイムが落ちたおれは気分が沈んでいた。今回の敗因は序盤の平坦区間の走り方だった。あそこをもっとうまく走っていれば、もっといいタイムが出たはず。来年はそこを気をつけて走ろうと思った。

悔しさが残る結果となったが、逆にやる気が出てきた。会津のレースはちょっと特殊だが、基本的にヒルクライムレースは、自分との戦い。走った分だけ結果が出る。もっと強くなるために何をするべきか考えてみよう。
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