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2005年05月05日(木)_
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お勧めコース紹介ラン

前日に引き続き、5/5も走った。前日の和田峠TTを含む1850mアップの130kmはかなり疲れたが、それ以上に睡眠不足がきつい。部屋の整理が長引いて前日も3時間くらいしか寝ていなかったし、この日も5時間。疲れがとれきれない。
それでも、好きなことをするとなれば別腹というか「別体」らしく、ちゃんと起きることができた。コンタクトを入れたら目が痛いかなと思ったが、これも大丈夫だった。
今日は今年の1月にLOOKのロードを買った会社の同期ユタと一緒に走る。コースはおれのお気に入りコースで、GWの最初に走った愛川〜宮ヶ瀬〜ヤビツ〜R1〜R134〜江ノ島〜境川CRという感じの約127km。江ノ島の辺りは稲村ヶ崎まで行って景色を楽しむ。
ユタは荒川の近くに住んでいて、ロードを買ってから今まで、荒川しか走ったことがないという。だから山とか海沿いを走ったこともないし、土手以上の坂を走ったことがないという。
そんな彼も約1ヶ月後に控えているMt.富士ヒルクライムに参加する。坂の練習をするということもあるし、何より荒川の単調な景色ではなく、いろんな景色を楽しんでみたいという気持ちもけっこうあっただろう。
おれが今回案内するコースは、ヤビツ峠を含んで上昇距離1000m以上で、それなりに上るし、何より山あり海あり湖あり、自然に囲まれたのどかな景色も多いし、変化に富んだコースだ。
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メールを何度も交換して準備をしてきたので、当日はスムーズに落ち合うことができた。近くのコイン駐車場に彼の車を停める。なんと車の後部にロードがそのまま載っていた。車から出せばそのまま走り出すことができるというのがいい。
彼が着替えたりしているうちにおれも家に戻ってロードをとってきた。メールで送られてきたデジカメ画像では見たことがあったが、彼のLOOK 461を間近で見てみると、すごくかっこよかった。青、白、黒って全部おれが好きな色だから好印象。
ユタはおれのQ-Carbon Raceの見る角度によって色が変わる塗装に驚いていた。そして持ち上げて「軽い」と言っていた。彼の461は元々そんなに軽いフレームではないし、アルテや普通のパーツで組んであるので、おれのロードとけっこう重量差があるようだ。
彼は荒川でチームの人と走ってきたというが、手信号の事を聞くと使ったことがないという。なので手信号を教えた。2人以上で走るときは手信号を使わないと後ろの人が危険だし、車に対してのジェスチャーも必要。
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9時40分前に出発。今日も天気がよく、気持ちいい。まずはローカルな道でR246方面へ。西原交差点でR246を横切り、すぐ裏道へ。ここは前日にMapFan.netで見つけた道。県道42号は道幅が狭く交通量が多いので、裏道を活用してこれを避ける。
1本裏道に入るだけで落ち着いた道になる。おしゃべりしながらのんびり走って行く。セブンの前で県道42号に出ると、すぐに左折して再び裏道へ。これは前回見つけた道だ。
この道は車が少なく道幅も十分なのでいいが、最後が座間駅前でゴチャゴチャしている。なので途中で曲がって県道42号に復帰するコースをとった。これが正解で、一番効率のいいルートとなった。
市街地の中のちょっとした上り坂。上りきった後にユタが「こんな坂上るのも初めてだよ」と言った。本当に坂を上ったことがないんだなと驚いた。でも坂が苦手というわけではないようで、楽しんでいるようだった。最近『シャカリキ!』を読んだらしいが、かなり影響があっただろう。
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県道51号を横切ってしばらく進むと、JR相模線を越え、田んぼの中に道が続くのどかな風景が広がる。ユタはかなり感動していた。写真を撮ってから走り出す。春の交通安全とかだろうか、いつもは人気のない田んぼの中の十字路に警察がいて交通整理をしていた。
県道に出て座架依橋で相模川を渡る。橋からは川原でバーベキューをしていたり、何かのイベントが開かれているのが見えた。止まって写真を撮る。今回のランは、ひたすら走るのではなく、気に入った景色があればどんどん止まって写真を撮っていく。
座架依橋を渡りきった後の田んぼの中に一直線の道が続く景色が見えるところも当然止まって写真撮影タイム。やはり自転車乗りはみんなこういう景色が好きだ。ユタも気に入ったようだ。
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住宅街の裏道を通り過ぎ、坂を下ると畑に囲まれたのどかな道となる。桜が咲いていたときはここが桜並木できれいだったことを教えてあげた。葉桜となった今でも、この道のきもちよさは健在。
車の少ない道を、おしゃべりしながらまったり走って行く。才戸橋で中津川を渡ると、下り坂の後にいい景色が続く。ここを下りの勢いを利用してかっ飛ばすのが気持ちいい。ユタも「いいね〜」と言っていた。
さすが荒川の強風下で平地トレーニングをしているだけあって、おれがちょっとペースを上げたくらいではユタは平気で付いてくる。これくらい走れると一緒に走っていても安心感がある。
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八菅橋で再び中津川を渡ると、すぐに左折してCRっぽい道へ。中津川でもバーベキューを楽しんでいる人がたくさんいた。こののどかな道や川を前に、写真タイム。
雰囲気のいい竹林の間を上る近藤坂を上りきると、民家の裏道へ。一気に高度を上げたので、先ほどまでいた川が一望できる。再び写真タイム。いろいろおしゃべりしながら裏道を走っていった。
そしてやってきた水道坂。坂の前にちゃんと説明はしておいた。70km/h〜80km/hは出る直線の下り坂。とにかくトップギアで全力で下ること。今日も70km/hの世界を楽しんだ。特に初体験のユタは興奮しまくりだった。
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田代のサークルKで最初の休憩。休憩しているときに携帯の動画(自転車系の動画)を見せたら驚いていた。今日も夏みたいに暑いので、日陰で休憩した。補給食のおすすめなどを教えてあげた。
馬渡橋でまたまた中津川を渡り、愛川トンネルをくぐる。まだ20kmちょっとしか走っていないが、ユタは素晴らしい景色や、その景色の変化に感動しっぱなしだった。この辺りで「もう山に囲まれている!!」と驚いていた。荒川はひたすら田んぼとかの景色で、山は遠くに見えるだけ。だからこんなに木々が近くに迫ったところを走るのが新鮮なのだろう。
日向橋を渡り、やや急な坂を上ってR412に出る。ここからしばらく上りが続く。これが最初のまともな上り坂。きついところは10%にもなる。最低ギアでペースを緩めてじっくり上っていった。ユタは「きついけど初めてだし楽しい」と頼もしい言葉。『シャカリキ!』の舞台(=坂)をようやく体験できたという感じだ。
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ユタはおれから遅れることなく、しっかりと付いて来れた。頂上を左折すると、また緩い上り坂。速度が落ちるので、色々話ながら走って行く。走りながら会話を楽しむ、これがサイクリスト同士のコミュニケーション(?)。
彼は荒川での練習で、チームでローテーションを組みながら走って行くらしいが、急に1人がアタックをかけて、それを皆で追いかける、また誰かがアタック、そして…というのを繰り返して最後はみんなオールアウト、という展開が多いという。
それはそれである意味楽しそうだし、アタックやアタックつぶしの練習、インターバルトレーニングにもなっていいと思うが、そればかりでは偏っている。もっとLSDで心拍強化とか景色を楽しむような走りもした方が自転車をもっと楽しめるしトレーニングとしてもバランスがいいと思う。
色々話していたら、いつの間にか上りのピークまでやってきた。話しているときつくないから不思議だ。長いトンネルを前後のライトを点けて走って行く。長いトンネルもユタには初めてだろう。
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2つのトンネルを抜けると、宮ヶ瀬湖が広がる。写真タイムだ。湖の北側に続くこの道は、絵になるところが多い。少し走っては止まり、写真タイム。おれには見飽きたくらいの景色だが、初めてのユタには感動ものらしく、すごく楽しそうな笑顔で写真を撮っていたのが印象的だった。それを見て、おれも初心に返ったような気がした。
鳥居原湖畔庭園を過ぎ、虹の大橋を渡る。ビジターセンターの前を通り過ぎ、ヤビツ峠への交差点。ここの交差点の看板には「ヤビツ峠」という文字がかかれているので、2人共写真を撮っておいた。「この辺りではヤビツ峠は有名なんだよ」と教えてあげた。今からそこへ上りに行く。
この辺りを初めて走り、写真を撮っていくユタと一緒にいるうちに、おれも写真モードで走るようになっていた。トンネルを抜けた後、「これはなかなかいいな」と思うシチュエーションがあったので、止まって写真を撮った。トンネルの中から撮り、その後自転車の近くから道を撮った(それが本日の写真)。
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ヤビツ峠の上りに入る。すぐに渓谷のような景色になり、ユタは感動しまくり。写真をたくさん撮っていた。峠道も、写真モードで走っているとけっこういい場所がたくさんあった。雰囲気のいい「いかにも峠道」という場所で止まり、写真を撮った。
序盤は勾配が緩く、下りもあったりするので、ユタもまだまだ余裕だ。中盤からは勾配はまだ緩いが上り中心になる。初めてまともな峠を上る彼は、坂の上り方に慣れていない。おれがHR130くらいのところで彼はHR160くらいに上昇していた。心肺能力の差もけっこうあると思う。
でも、しゃべりながら走っていたらいつの間にか終盤にさしかかっていた。一人で上っているときはけっこうきつい(もっと追い込んだ走りをしているということもあるけど)が、しゃべりながらだと楽に上れるのは複数で峠を上る利点でもある。
ヒルクライムレースの事を教えてあげたり、ツールやジロの話などで盛り上がりつつ、林の中の上りを走っていく。そして湧き水手前の急坂をこなすと、湧き水を汲んで一息。
湧き水からは道がきれいになり、走りやすくなる。最後は峠まで競争しようかと思ったけど、この後ヘロヘロになってもらっては困るので、そのままのペースで走って行き、ヤビツ峠に到着。
ユタにとっては初めての峠制覇。秦野側より楽とはいえ、初めてがヤビツ峠とはなかなかいい思い出だと思う。そう言えばおれも初めての峠はヤビツ峠だった。それも秦野側からでTTだった…。確か重たいMTB(XT化する前だから15kgくらいあったと思う)で1時間くらいかかったっけ。あのときはきつかった。
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ユタは峠を上ったのが初めてなら、峠からのダウンヒルも初めて。下りは自分のペースで下りたいし、その方がお互い走りやすいし安全だ。だから断ってからおれはガンガン下って行った。
一度、秦野側が見渡せる場所で止まる。ここからは下界が一望できる。この景色にユタは感動していた。こんな高いところまで自分の足で上ってきたのだ。誰でも最初は感動せずにはいられないだろう。
その後もガンガン下り、菜の花台展望台まで。そのままスルーするのももったいないので止まると、すぐ後ろにユタがいた。けっこう飛ばして下ったのだが、しっかり付いてきている。下りのつづら折れとか初めてのはずだが、かなり下りのセンスがあるのではないか。
菜の花台から下界を眺め、写真を撮る。そして今度はR246まで下る。九十九折りの下りが続く。車も少なく、気持ちよく下って行けた。昨日からの疲れで疲れていたので蓑毛では全力アタックではなく、エアロ体勢で休みながら速度を上げた。
勾配が緩くなっても、いつものように下りの勢いを活かしてガンガンペダルを回して速度を維持。しばらくしてユタが付いてきているか脇の間からチラッと確認すると、しっかりと後ろに付いてきている。
赤信号で止まり、峠の下りについて聞いてみた。「すげー爽快で楽しかった」と、かなり興奮していた。初めての峠の下り。それもこれだけまともな下りなら、充実感もかなりあるだろう。
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R246からは県道71号で海沿いのR1を目指す。最初はちょっと走りづらいが、東名IC入口からはだいぶ走りやすくなる。交通量はそこそこあるが、片側2車線の上に路肩がちゃんと確保されているので、走りやすい。1人でもグループでも、安心して走れる。
前回休憩した、広い駐車場のコンビニで休憩。休憩しながらいろいろと自転車話をした。ここまで走ったルートだけでも感動の興奮の連続だったようだ。後は自然の中というより市街地メインとなるので、自然を楽しむルートはヤビツまで。ここからは平坦路や海を楽しむことになる。
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のんびり休憩した後、出発。アップダウンがあるが、下り基調の道を走っていき、R1に出る。左折して江ノ島方面へ。風が向かい風に変わるかと思ったが、どうやら追い風になったらしく、楽に走って行けた。これは嬉しい。
しばらく走って行き、ふと後ろを確認するとユタの姿がいない。さほどペースを上げたわけではないのだが…。少し先の信号で止まって待ってみた。しばらくしてローディの姿が見えたが、全く別人だった。
しばらく待ってもユタが現れなかったので、反対車線に渡って引き返すことにした。引き返してすぐ、反対車線の歩道をロードを押しながら走っているユタの姿。パンクしたようだ。
今年1月にロードを買ってから、初めてのパンクだという。パンクも初体験だ。歩道にてパンク修理を始める。パンクしたのは前輪。ホイールの外し方も知らないのには驚いた。
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おれが手を貸せばすぐにパンクなど終わってしまうが、それではユタのためにならないので、基本的にユタ自身が作業を行い、彼が躓いたときにおれがアドバイスする姿勢をとった。
初めてのパンク修理に手間取っていたが、こういう時間のロスもランの計算に入っている。「今日は本当に初めて尽くしだ、パンクまでするとは」とユタも苦笑い。
ユタの携帯ポンプは超小型で、携帯性は抜群だが、予想どおり空気が全然入らなかった。ユタがそのポンプで限界まで空気を入れてもスカスカだったので、おれが自分の携帯ポンプ、バルビエリのカーブワンで追加充填するとグングン空気が入り、パンパンになった。彼もこのポンプが気になったようだ。
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パンク修理が終わり、気を取り直して再出発。しばらく走ってから聞いてみるが、前輪は問題ないようだ。今日は最後までちゃんと保つだろう。おれ自身は昨日の疲れがあり、ユタも疲労が溜まってきているだろうから、ペースはゆっくりめで走って行った。
R134に移る。相変わらずの渋滞。しかし路肩をガンガン走っていけるのもいつもどおり。ユタも「走りやすいね」と言っていた。たまに見える湘南の海に感激していた。
追い風効果で、さほど力を入れなくても速度が楽に出る。体が疲れてきて、足が回らなくなってきていた。なんというか、がんばれば回るけど、マッタリモードで走っているのでケイデンスも90くらいまで落ちているけどそのままでいいや、という感じ。HRも140以下と、完全LSD状態。回復走行だと思えばちょうどいい。
平坦なR134をひたすら走っていき、ついに江ノ島にやってきた。江ノ島の前を通過し、七里ヶ浜へ。この海沿いの道は、いつ走っても気持ちいい。ユタも気に入ったようだ。
稲村ヶ崎で湘南の海や江ノ島の景色を眺めた後、R134を引き返す。稲村ヶ崎からの夕日を写真に撮ったら最高だが、残りがナイトランになるし、その後ユタが車で帰るのが遅くなる。日が沈む前に走り終えるために早々に引き返す。
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R467で藤沢市街を走る。最初のセブンで最後の休憩。昼間は夏のように暑かったが、昨日と同じく、日が傾いてからはレーパン&レージャーでは肌寒い程に冷えてきた。
おれは今日はアームウォーマーなどの防寒グッズを軽量化のために持ってこなかった。しかしやはり持ってくればよかった…。ユタはアームウォーマーを着けた。
やや走りにくいR467を進み、藤沢橋からは境川CRへ。ここからは時折横切る車道以外は車を気にせずにマッタリと走れる。今日の内容を振り返ったり、色々話ながらのんびり走って帰った。
18:42に駐車場到着。ユタが「すげー楽しかった、大満足です!!」と言ってくれた。紹介して案内したおれとしても、とても嬉しい。自転車の楽しさを人に伝えるのは、今まで自転車を楽しんできた自分の使命でもあるような気がする。
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今回走ったコースは何度も走った事があり、おれとしては新鮮味があるわけではないが、すべてが初めてで感激しまくりのユタと一緒に走っていると、自分も初めて走るような感覚で、初心に戻って景色を楽しむことができた。彼にとってもおれにとっても思い出深い、楽しいランだった。
走行日:2005/05/05 出発:9:38 帰宅:18:42 走行距離:127.4km 走行時間:6h 21m 00s 平均速度:20.2km/h 最高速度:70.1km/h 上昇距離:1150m 心拍数(平均/最高):118bpm/162bpm 平均ケイデンス:79rpm 温度(最低/平均/最高):19℃/21℃/31℃ 積算距離:10216km(ロード) カロリー消費量:1466kcal
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