ぶらんこ
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夜の散歩へ出かける。 ぷーは相変わらず先を行き、わたしは彼について行く。
彼はだだだっと駆けていく。 わたしはその後をのろのろと歩く。 しばらく行くと、暗闇の向こうに、ぷーの白い首筋が浮かんでいるのが見える。 彼はわたしが来るのを、少し先でじっと待っている。 そして、わたしの姿を確かめてから、また先へ走っていく。 わたしはそんな彼の後姿を見ながら、のらりくらりついて行く。
ときにわたしが立ち止まると、ぷーは遠くから駆け戻ってくる。 はっははっは、息を吐きながら、彼はまっすぐな眼でわたしを見上げる。 そしてわたしの周りを飛び跳ね、やたらと付きまとう。 「マミィ、マミィ、マミィ!!」 わたしが返事をするまで、彼はわたしを放っておかない。
ぷーは夜の闇をいつも勢い良く駆けていく。 嬉々と。自由に。たくましく。 わたしは時々、自分がどこへ向かっているのかわからなくなる。 何を求めているのかわからなくなる。 必要なこと。 自然なこと。。。 なんだろなぁ。考えてもわからない。 考えること自体、不自然なことのようにも思えてくる。 だからただ、ぼーっと星空を眺める。
そうすると、ぷーがわたしを迎えにやって来る。。。。
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