ぶらんこ
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朝から雨。 忘れ物を取りに引き返すと、東の空が朝日で光っていた。 雨はまだ降っている。 大きく、小さく。 強く、弱く。
視界が開け、海が拡がった。 海には霧のような雨が降っている。 雨は海を優しく包み込むよう。
と、そこから虹が生まれ出た。 七色の光の帯が、大きく弧をなし空にかかった。 なんという光景。 喜び。 祝福。 感謝。
・・・やがて、雨が強くなり、虹は静かに消えていった。
海は烈しい雨に打たれていた。 七色の光は、もう見えない。
誠実なひとよ それでもわたしは あなたを信頼する わたしの心が 雨に濡れても わたしは あなたの心を慕う 静かに海にかかる 見えない 七色の光でありたい
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