スカートの波


2004年07月17日(土)
感想文を書こうかと思って
もう一度ゆっくりとこの作品を読み直してみたら
「○○(私の名前)ってスカートを履く男と付き合いそう」
確か、このスカートの波がサイトに初めてUPされた時
友人にそう言われたのを思い出しました。

ということは、主人公の恋人‘青ちゃん’と
私は似ているんだろうか?と思いながら読み進めていくと
私は青ちゃんの様にストレートに
言葉を発することはできていないだろうなと
モヤモヤした気分になってしまいました。

青ちゃんは、もしかしたらお母さんを亡くした時に
何かを全部捨てて、何も持っていなくって
でも実は一番すごいものを持っている人で
その青ちゃんが持っているものは、鏡みたいなもので
自分の欲しがっていた言葉を
すんなりと与えてくれたりもするのに
違う場面では、自分の汚い部分・見たくない部分を
見せ付けられるようで悲しくなってしまったりしました。
その悲しさが一番出ていたのが
主人公サトが、青ちゃんの留守中に一人で
ワイシャツやスカートにアイロンをかけながら
悲しいような気持ちになったと言っていたのに
笑ってしまったところだと思いました。

‘スカートを履く男’という主人公から
人種差別だとか大きな問題を考えてしまったり
「人と違うもの」に対する気持ち
そういう疑問を投げかけるような作品だと
思ったりする人もいるかもしれませんが
私はとてもシンプルな恋愛作品ですんなりと読め
自分の恋人に対するこれからの気持ちを
ゆったりとじっくりと考えさせてくれた
私にとっては、そんな作品です。



追記:主人公サトが初めて買ったスカートは
   黒のロングスカートだったのだけど
   私の頭の中では、ずっと白いシフォン地の
   フワフワしたスカートが浮かんでいました。
   関係ないんですけどね!


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