普通でなさに不安やしんどさや理不尽さを感じ、普通に見えるように振る舞おうとしていたのはずっと過去の話。十分普通であることに気づいて楽になったし普通であるかどうかなど考えること自体、自然になくなった。ここは普通でないことが多いのだから、ここ以外では普通にしなければならない、と言われる。タイルがばらばらと剥がれ落ち、アブクがしゅわしゅわと消えていく。