グミ夢日記
グミ



 手に開いた穴

新任の教師になっていた。
同じく新任の女性の教師と一緒に
夕方まで残業していた。
その日は土曜日。

少し遅い昼食を買いに校舎から出ようとすると
出口が全部閉まっている。
困ったな、と思っていると
その同僚が裏口を案内してくれた。
半地下に降りて、廊下を進む。

途中の部屋で手のひらに
500円玉大の穴を開けられた。
痛みは全くなかった。

その先に階段がある。
少し上の方から外の光が漏れていた。
やっと外に出られる、と階段を登りかけた所で
頭上のシャッターが閉まった。
ちょうど階段の最上段の位置に蓋をしたように。

気が付くと周りに私達と同じように外に出られなくて
困っている人々が集まっていた。
どうやって外に出るかを話し合う。

ふと上を見るとシャッターに穴が開いており、
そこからさっきまで一緒にいた同僚が顔を覗かせている。
どうやって出たのだろう。
同僚は外に出るにはどうしたらいいか知っているようで
一生懸命それを私達に伝えようとするのだが
なぜか声が届かない。

穴から差し込んでくる外の光が眩しくて
私はつい手で自分の目元を覆った。
視界の中で手に開いた穴と
シャッターの穴とが重なり
気が付くと外に出られていた。

私はまだ中にいる人のために
外への脱出方法を伝えようとするのだが
なぜか声が届かない。
彼らと私達の距離は1mもないと言うのに。

  ■■■

夢というのは不思議なもので
自分が体験した事のない事は
思い描けないようだ。
校舎から外への瞬間移動の場面では
視点が自分から少し上・背後からの
第3者の視点に変わっていた。

この少し上から見下ろす視点は固定のようで、
下から自分を見上げたり、自分の前方からという
視点は覚えがない。


2003年04月29日(火)
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