夜を無くした賑やかな人々が、夜を探しに集まる街。 泣き出しそうな空。
楽器屋の前。 帽子姿の男前のあんちゃん。
外資系セルフサービスのコーヒーショップ。 互いが目指している音楽の話。 歌ものROCKとは?ボーカルとは? 響きあう感性。
忘れられた街の一角の、寂れたスタジオ。 かき鳴らすギター。 彼が作ったと言うオリジナル曲。 未完成、荒削り。でも、悪くない。
「何か歌ってみて」と言われる。 散々照れたが、覚悟してアカペラで歌ってみる。 「・・・いいですねぇ〜」 ・・・いいんですか!?(爆)
別れ際の優しい雨。 いやに静かな地下鉄の駅前。 とりあえずの握手。
そんなことを除けば、 今日もまたあたり前のありふれた一日だった。
でも、新しい何かが始まる瞬間なんて、 こんなものかもしれない。
そしてこの日が 『Sayten』と言う名のバンドの誕生の瞬間だった。
〇 ベイ・ブリッジ・セレナーデ / 浜田 省吾
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