スイス日記
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2004年11月28日(日) 寄付という代償行為

自慢じゃないですが、ケチです。
大阪生まれなので、世間一般のケチと少し基準が違いますが(大阪人はお金を使うところでは使う。若い時なんか、自分のお金で飲んだことなんてなかったのに、某大都市に移動してから、1円単位の計算までしてワリカンとかだったのでびびった。)、それでもやっぱケチです。

レストランなんかに頼んでもしないのに何人かの男の人がギターやバイオリンを持ち込んで演奏して、お金をせしめていくっていうのがこっちでは結構よくある風景ですが、私はヨーロッパ人のようにそういう人たちにお金をあげるっていうことをあまりしません。
こっちでは、5、6歳の女の子がバーに来て、自分が書いた落書きを売りに来たりする・・・しかも、別にお金に困っている風ではなくて、単なる遊び?みたいな感覚で。

キリスト教の影響だとは思うんですが、ヨーロッパ人はそういうのにすごく弱い。
道に座っているホームレスなんかにもみんなお金をどんどんあげる。
ホームレスになった人には同情するし、自分がいつ同じような状況に陥るのかはわからないけれども、10円とかだとなんか嫌がらせみたいだし、だからって100円あげるのはなんかもったいないとかって思ってしまって、いっつも何もあげずに通り過ぎちゃう。

そんなケチな私が、2回もユニセフに寄付をしました。
たいした額じゃないけど、貧乏な私にはそれなりです。

なんか、なんにもできない自分が空しいのです。
選挙権のないアメリカの選挙で、半分以上のアメリカ人の支持を受けて、ブッシュが当選してしまう。
日本で小泉がでてきたときも、何としてでもとめたかったけど、私が投票に行ったからって、何にも変わらない。
父や母は、やっぱり自民党やったら安心やし。という。
でも、これは当然で、自民党は父母世代を見て政治をしているのだから、父母たちが指示するのは当たり前。
私たちの世代は人数は多いのに、ほとんどの人が無関心なので、本当にジリ貧の生活をこれから強いられていくことになると思う。
実際、父母世代と私たち世代の格差ってすごいと思う。もちろん、お父さんお母さんに頼って、寄生してっていうのも生きて行く手の一つだけど。

人がどんどん死んでるのに戦争は終わらない。
アメリカの経済を立ち直らせるための戦争だったはずなのに、泥沼になってアメリカ経済はどんどん失速している。
日本はアメリカという泥舟に乗るしか生きて行く道を知らない。
自衛隊はいつまでも撤退しない。
その自衛隊にせっせと税金を差し出してる日本人。

でも、アメリカで若い人たちがあんなに必死になってブッシュ阻止をしようとしたのに、年取った人、田舎に住んでる人にかなわなかったように、日本だって、いくら私が一票投じようが、なにも変わらない。

ユニセフなんて国連の組織だし、はっきりいって信用できないっておもう。
でも、それで、どっかで苦しんでる子供のたしの少しにでもなればと思ってしまう。
間違っているけども、そんな代償行為をせずにはいられない気分なのです。


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