泡沫の記
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2005年05月29日(日) 生きた証

右の耳たぶが、傷になって腫れている。
そっと触ると、とても痛い。

誕生日の晩に彼が思い切り噛んだ、その傷跡。

べつに私達はSでもMでもないが、少し痛いと思った時に
なんとなく生きている証のような気がして、
思い切り強く噛んで欲しいと頼んだのは私の方だった。

痛みが何より嫌いな私だけれど、
あれが夢ではなかったことを証明してくれるような気がして
ぼんやりと、彼のことを思う。
考える、というより漠然とただ思う。

私が思うほど本当にいい男なのかどうかも、
もうよくわからない。

でも、いまの私は彼しか選べないと思う。

もうじき5月も過ぎ去ろうとしている。


波ちどり |MAIL

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