泡沫の記
DiaryINDEXpastwill


2005年05月07日(土) 恋い焦がれる

昨日会ったばかりなのに、寂しいから電話をしてしまう。
相変わらず激務の彼は、T市にいた。
声を聞けるだけでも胸が熱くなる。

私の愛は幼稚的だと彼が言ったが、そうかもしれない。
いい歳をして、いつもいつも傍にいたいと思う。
束縛が嫌いな彼は、私を束縛してはくれない。
どうして私は好きになると破滅的に恋い焦がれてしまうのか?

「おまえ、○日はちゃんと開けとけよ」と言う。
私の誕生日にフランス料理を御馳走してくれる約束のことだ。
平日だし、仕事の忙しい彼のこと、きっと当日になって
延期になると私は密かに思っている。
彼が私の誕生日を祝ってやろうというその気持ちが
何より尊くて嬉しい。

今という瞬間は、止まる過去へと変わっていく。
私のいまの気持ちもやがて形は変わるのだろう。
その時々の最高の願いは、結局かなうことなく、
年月ばかりが過ぎていく。
理想は高く、現実は無残だ。

彼に引き寄せられて、彼の腕枕で眠りに落ちたあの瞬間こそが
実は最高の幸せな時だったのかもしれない。




波ちどり |MAIL

My追加