泡沫の記
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どうしたことか、しげから電話があった。 いつも笑っていて、本心を見せないので なんとなく掴み所のない人。
もうとっくに私のことなど忘れていると思っていたのに。 彼は二重の綺麗な目が魅力で、濃厚なkissもsexも とても上手だと思う。単に、私好みということが。 嘘つきで約束を守らない人なので、私はしげを信用してはいない。
久しぶりに会ったしげは、少し疲れていてなんだか寂しそうだった。 その理由は最後まで言わなかったけれど、 いろんな意味で、気分転換をしたかったのかもしれない。
私は私で、彼のことを思うと随分と迷った。 一時は、やっぱり今日はやめようと思ってしげに電話したが しげは電話に出なかった。 そこで、私は彼にも電話してみた。やはり彼も出ない。 私からの着信を見て、どちらが先に電話をかけてくるだろう・・と思った。
先にかけてきたのは、しげだった。
彼は私をどうしても必要な存在だとは思っていない。 彼の私によせる好意は、決して恋愛ではない。 だからこそ、私に会わなくても平気なのだ。 彼は元々、そういう性格の男だったのだ。 離婚したからと言って、私が必要というわけじゃない。
私は、愛して欲しいと願う。 彼のことは誰より好きな人である事には間違いない。 例え、滅多に会えなくても、彼が私を束縛してくれるようなことを 口にしてくれていたなら、私はその言葉に忠実に従った。 しかし現実には彼に操を立てたところで、何も報われはしない。
それより、思いがけず飛び込んできた魅力的な男からの誘いを 私は断れなかった。 そのくらい、しげのkissは魅力的なのである。 互いの鼻が触れるぎりぎりのところまで近づいて、ほんの一瞬 そこで止まる。そして、甘くて柔らかくて情熱的なkissをしてくれる。 (しげが恋人ならいいなとは思うが残念ながらなかなか、そうもいかない)
もっと後悔するかと思ったが、そうでもなかった。 私の望むようなsexだったからだと思う。 愛にもsexにも飢えていたんだから。 わざわざこのことを彼に伝えたりはしないが、 もし聞かれたとして、嘘をつく気はない。
いま、ちょっとだけ寂しくなるけれど でも今日、しげに会えてよかった。 少し、しげのことを見直した。
もっとラクに生きたいと思う。
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