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2004年09月03日(金) |
【小さな中国のお針子】2003年/フランス |
監督:ダイ・シージェ 出演:ジョウ・シュン お針子 リィウ・イエ マー チュン・コン ルオ
これって、中国人の監督が作ったフランス映画だったんだ…。最後 まで気づかなかったです。そういわれてみると、原作は同監督の著 書『バルザックと小さな中国のお針子』なんだよね。
文化大革命の嵐が吹き荒れる中国。青年マーとルオは医者を親に持 つことから、反革命分子の子として再教育のために奥深い山村へ送 り込まれた。過酷な重労働を強いられながらも、2人は自由な思想 を追い求め、村で出逢った文盲の少女に西洋文学を読んで聞かせる ことにより、知識の素晴しさを共有していくのだった。。。
う〜ん、なるほど。中国らしい映画だなぁと見た後に思ったんだけ ど…ところで文革ってなんだっけ???こんな感じで文革の事をほ とんど知らないで見たので、西洋文学を読むことがなんでそんなに 悪いことなのか、なんでブルジョワ層の人間が売国奴みたいに扱わ れるのか、さっぱりだったけど、3人の若者が抑圧されながらも、 知識を求める姿には刺激を受けました。映像も美しく、マーが大人 になって、再び鳳凰山に訪れた時の魂祭りは情景的で、切ないシー ンでした。
〜〜〜[文化大革命]の概要〜〜〜
[文化大革命](正式にはプロレタリア文化大革命)1966年、当時上海 市作家協会理事だった姚文元の発表した「海瑞免官」が元で、北京 市の要職にあたっていた文化政治家グループへの批判が高まった。 彼ら文化人達は毛沢東に反対する劉少奇(当時、国家主席)の擁護を 受けていたこともあり、これを皮切りに毛沢東と劉少奇の党内抗争 が始まった。これが文革の発端らしい。 この頃、大衆には大人気の毛沢東だったけど、政策の失敗で実権を 失い初めていたみたい。そこで、巻き返しを図って文革をやっちゃ ったみたいな側面も。 実際どんな革命だったかというと、映画にあるように徹底的に西洋 文学は禁書とされ、極端なマルクス主義による宗教、文化の弾圧、 文化人の投獄、資本主義の批判といった、とにかく共産主義バンザ イって内容。 文革は1977年に中国共産党が終結を宣言するまで、11年に亘って行 なわれた。1976年に毛沢東が死んだことも影響は大きかったと思う 。その後、毛沢東の腹心で、実際に文革を指導していた4人組が逮 捕され、文化大革命は完全に終了しましたとさ。
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