プープーの罠
2004年07月03日(土)

波のまにまに

特に何もせずにのんびりと過ごす毎日。
久しぶりに 一人 を満喫する。
余裕があるというのはとても良いことだ。


夜中に、つじさんから電話があり、
 生きてる?
 今会社帰りで
 飲んでるんだ
 どうしてるかなと思ってサ!
何だかゴキゲンな様子で
私が休んでいる間に会社であったこと
を話してくれる。

話すのがあまり得意ではない
普段 無口なつじさんは
それでもコト細かに教えてくれて、
一人新人さんが入ったこと、
来週からもう一人入ること、
仕事の体制がまた変更になること。

そんなに目まぐるしかったのですか。

そして森君はオオサトさんに説得され
辞表はなかったことになり、
つじさんは社長とケンカ
何かと正反対のふたりですから
珍しいことではないのですが
社長はこう言ったらしい。

 最近たくさん辞めていきますけど
 つじさんはそれについてどう思いますか?
 隠すのはフェアじゃないので言いますが
 みんなつじさんが嫌で辞めてくんです。

…嫌がられてるのは社長!アナタですから!残念!

つじさんは続けて言う。

 とりあえず 俺は9月まで
 という話になったんだけど、
 あの会社のことを考えると言いづらいけど
 俺 個人として
 浅田と もっと仕事したいから
 できる限り 守るから
 そのために今週いろいろ画策して
 社長が口出ししないようにケンカしたんだけど。
 だから、無理にとは言わないけど
 ちょっと考えておいて。
 せっかくの休みの時に
 仕事のこと思い出させて悪いけど、
 来週、またいろいろあるだろうから
 先に伝えておこうと思って。

私は生返事をして
 おやすみなさい
と電話を切る。

何故みんな全力で守ってくれる?

正社員で働いていたとき
私は辞めたいと言ってからさらに2年半働いた。
社長はなかなか手放してはくれなかった。
それは
新しい人を探す手間や
育てる手間を考えたら
慣れた者をつなぎとめる方が
簡 単 だから。

会社が必要としていたのは 私個人 ではなく、
ただの 働き手 であった。

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「プープーの罠」 written by 浅田

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