プープーの罠
2004年06月07日(月)

東京タワーも雨に浸り

打ち合わせのためオオサトさんと会社を出て、
早く終わった分だけお茶をしていた。

アルコールを抜きにして話すこの前の続き、
私の言った仕事に関する戯言を
彼は現実にしようとしていて
でも実際にそう 突き付けられると
私は尻ごむ。
今の私には責任感がまるでないのだから。

「オオサトさんがこの会社を、社長から乗っ取れるのなら
私はついていきますよ。」

ただ
漠然とこの人とは
生涯の友達になれる
のではないかと感じた。

むせ上がるような嗚咽を
私はすべて飲み込み、そして腹を括る。

もう一度 時を動かしてみようか。

闇雲に暗く
視界の利かなかった私の世界に
うすぼんやりではありますが
光が差し込もうとしている
のは、分かる。

索引
「プープーの罠」 written by 浅田

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