2004年03月06日(土)ブルーラグーン朝起きたら アゲアシ鳥結果からいえば 何も変わったところはなかった。 お風呂からあがると ハニちゃんからメールが来ていて 『仕事終わってだらだらしてるんだけど どうしてます?』 私は折り返し電話をかける。 …出ないし。 すぐにメールが来て 『今移動中』 だ ら だ ら し て ね ぇ じ ゃ ね ぇ か みたいな。 『うちにいるんじゃないの?』 『暇つぶしに買い物でもしようかと思って』 『そう』 『ぶらぶらしてるけど来る?』 『行く。あと1時間くらい。』 『その頃もう別のとこにいるかも。』 いちいち何だかケンカ腰。 会いたいんだか会いたくないんだか 泣きながらメールを返す状態。 何なのよ一体どうすりゃいいのよ。 そう メールを返して終わらせよう と何度も思い、しかしそれで何になる? 私はこれから泣いて暮らす つもりなのですか。 メールで言い合うのは無意味 必要以上に揚げ足取りになってしまう。 『じゃ着いたら電話するね』 そして私は覚悟を決める。 たとえ終わりになるにしても 会ってちゃんと終わらせよう。 風が当たると目の回りが 突っ張っているのが分かる。 腫れは引いたけれど 泣き顔のまんま。 風邪のせいにできるだろうか。 約束の場所、電話口、 表情の分からない低い声、 「もうちょっと待ってて。」 うまく笑えるかしら、 そんな心配はあまりいらない。 私は愛想笑いが得意なのである。 まぁ 正直なところ 愛想笑い とか以前に ハニちゃんを見つけた瞬間 アッ(@∀@)! とかなっちゃってたんだけども。 「おひさしぶりね」 と、並んで歩き、 前に一緒に行った 美味しかったお店で 日も暮れる前から飲み、 ここ最近の出来事を話し そしてハニちゃんがまっすぐ笑って 私は本当に笑顔になる。 彼はおもしろいくらい愛想笑いができない。 つい半日前まで、 一体私は何を悲観していたのか バカバカしいほど何事もなく 単にハニは仕事が忙しくピリピリしていて 私は情緒不安定だった それだけのことで、 しかし一緒にいない時間の距離 というものを改めて考え直す。 夜の風がまだ寒くて ハニちゃんは自分の背中に 引き寄せるように 私と手をつなぎ、 私は 少し伸びたハニちゃんの髪を眺め もう はぐれてしまわないように、と ぎゅっとその手を握り返した。 |
「プープーの罠」 written by 浅田 |