プープーの罠
2003年07月15日(火)

密室の箱

結局外に出たのは
朝、燃えるゴミを出したのと
夜、コンビニに振り込みに行っただけだった。

ハローワークは、失業手続きをすると
たしか1ヶ月後の同じ日にまた行かなきゃダメだから
こんな中旬に行ったら来月はお盆真っ最中だ。
多忙を理由にして、今まで盆暮れ正月
マトモに実家に帰ったことがなかったので
少なくとも母親は私の失業を喜んでいたりする。
今年はゆっくり帰れるよ、とか言っちゃった手前、
たかだかハローワークで眉間にしわを寄せながら
「用があるからもう帰る。」なんて振り切れはしないだろう。
だからハローワークは20日以降だ。
何だかなぁ。

夕方に寝ちゃうクセがついちゃって、
18時から20時という、割とゴールデンな時間に。
どこどこで買い物して、ついでにその後どこへ寄って、
みたいな合理的な予定を頭の中で考えていても
そのゴールデンな時間を無駄にしてしまうばかりに
そこいらの店は1日の営業を終えて
予定はなし崩しになっていく。
結局は何もしない。

出さない手紙


電話が鳴らなきゃそのまま眠りっぱなしだったかもしれない。
鳴った瞬間に飛び起きたけど、
私はディスプレイを確認しただけだった。
電話はそのまま控えめに3コールで切れた。
そしてその3コールに表れてる
彼女の不安みたいなものを感じながらも
かけ直しはしなかった。

多分君が不安に思ってるようなことは何もないよ。
そう、心の中で思いながら
私が電話を返信しないことによって
彼女の不安に決定打をかけることも分かりながら。

多分もうかかってこない。

「友達」であればあるほど、
今の私にはシャットアウトすることしかできない。
そっとしておいてほしい。
気にかけないでほしい、心配しないで。

上っ面だけの関係ならとても楽なのに。
そしたら誰も私のコトなんて気にしやしない。

索引
「プープーの罠」 written by 浅田

My追加