うわの空日記


ワルシャワに暮らす主婦ゲラッチの日常です。

2004年09月21日(火) 怒涛のゲイクラブ

ポー人はシャイな人が多い。とよく耳にする。
シャイって言うと聞こえが良いけど、単に愛想が無いだけだろ、とも思う。
レストランのウェイトレスもキオスクのおばちゃんも銀行や郵便局の窓口の人達もビックリするくらい愛想無し。「共産時代は客商売って考え方が無かったから・・」とか言って、20代の店員だってツッケンドンじゃんね。共産時代関係無いっつの。

まぁそんなわけで、愛想無い人が多いわけですよ、ポー。
でも知り合いの知り合いとかに、キチンと自己紹介すると豹変。すんごいお喋りで人懐っこく、いろいろ親身になってくれる人が多い。私が困ってると我先にと手を差し伸べてくれる感がある。助けられるのに慣れてないから、いっつも断っちゃうんだけどね。

で、シャイなポー人はパブとかクラブとか行っても、結局一緒に行ったメンツとしか話さないワケですよ。カウンターで隣同士に突っ立ってても、ダンスフロアで隣になっても、知らない人には話しかけない。
ナンパを除いて。

でもこれってすんごいつまんない。どこの国でもパブやクラブでナンパってのはよくある光景だと思うんだけど、下心ナシで話しかける事だってあるでしょ? 例えば同性にとかさ。
クラブへはナンパよりも「激しい踊り」を求める私としては、同志と出会いたいワケですよ。男でも女でも。「どんな曲聴くの?」「○○ってサイコーだよね〜!!」などの会話で盛り上がりたいのです。

なのにポーのクラブで話しかけてくるのは酔っ払いのナンパばっか。
しかもゲラ夫と行く事が多い私はそのナンパすら殆どこない。(いいんだけど。)
女の子なんて完全にスルー、女の子もみんなナンパ待ちだからねぇ。

が、そんなポーの掟を破る店発見。みんながフレンドリー。色んな人に話しかけられる。そしてその殆どが(多分)下心ナシ。要するにナンパじゃないって事! すげえ!すげえ!こんなフレンドリーな店、初めてだよ〜。

と、思わせてくれたのがゲイクラブ「パラダイス」@ワルシャワ。
だって話しかけてくる人殆どが「オネエ言葉」なんだもん。きっと私は彼らの範疇じゃないよね。お友達になりましょう、的に話しかけられるのって嬉しい。
英語で書くと
”Hi, I'm David! What's your name?"
と普通なんだけど、しぐさとか発声がめっちゃ「おねいさん」。私が日本人だって言ったら「キャー!(ホントに叫んだ)素敵!」とか言われちゃうし。そして私もオネエ言葉がうつる。「あなたはノルウェイ人?キャー!素敵!」

あと、私の場合、どうでもいい男にナンパされるとウザイだけなんだけど、何故かどうでもいい女の人にナンパされると喜んでしまう。どう考えても私はヘテロなんだけど、女性からのナンパって威圧感も恐怖感も無いし、一緒にちょっとセクシーな感じに踊ったりするのも楽しいし、全然違和感ナシ。(お蔭でレズだと思われてしまった。旦那がポー人と言ったら驚かれた。)

アメリカでもゲイクラブにはよく遊びに行ってたので、トランスベスタイト(女装、男装)な方々とか、男同士でキスまたはそれ以上のことをやってるとか、今さっき別の男とキスしてたお兄さんにナンパされるとか、そういう場所に行ってもカルチャーショックみたいのはもう無いのですよ。
そういうカルチャーショックじゃないの。
ポー人なのにこんなにフレンドリーな人達ばっかってのがショックだったの。

つーかさ、ゲイコミュニティおそるべし、だよ。きっと私がゲイだったら速攻で友達いっぱいできると思うもん。
そういえばパレスチナに住んでた時も友達のカナダ人がゲイで、彼はネットを通じて現地のゲイの人達と連絡取り合っていっぱい遊んでて羨ましかったな〜。世界中どこ行ってもすぐ友達ができるの。ゲイというだけで。情報交換とか、すごいしね。海外の日本人コミュニティなんてメじゃないと思うよ。羨ましい。

ところでこのクラブで、偶然友達の友達に会った。彼女はワルシャワに住んでなくて、私もバカンス中に2回あった人なんだけど、まさかワルシャワのゲイクラブで再会しようとは。しかも旦那同伴。何しに来てるんだ。


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