うわの空日記


ワルシャワに暮らす主婦ゲラッチの日常です。

2004年07月13日(火) スイミングプール

フランスのオゾン監督の「スイミングプール」なる映画を観た。
BBC WorldのTalking Moviesってコーナーで去年辺り映画評を観て、ずっと観たいと思ってたんでDVD借りてきたの。
スランプ気味の英国女性作家がバカンスで南仏に来て、自由奔放のフランス娘と共同生活するって話。南仏が舞台のこの映画、イギリス人の主人公が地元の人とする会話は仏語。そして字幕は最初から最後までポー語。要するに仏語の部分の英語字幕が無かったというわけ。でも全部ちゃんと理解できたぞ。私もポー語もやるじゃん。ま、簡単な会話しか出てこなかったけどさ。(映画の主要部分は英語。)

この映画の見どころは何と言っても2人の女優さん。まさに競演って言葉がぴったりな50代(でも脱ぐ)のいぶし銀系主人公と、若さ溢るる豊満ボディの女の子。この若手女優サニエ嬢、フランス人だからなのか、ハリウッド女優みたいに整形プラスチックな体では無い。自然体、たおやかなナイスバディで観てて清々しい。水着脱いでる時の方が全然キレイで見入っちゃったよ。
主演のランプリングもすっごい女優だな〜。全然美人じゃ無いのに凄い存在感。サニエ嬢を前に脱いでも見劣りしないし。つーか、サニエ嬢見劣りしちゃうし。激ナイスバディなのに。う〜ん、私は裸しか観て無いのか。
出てくる男がことごとくダメダメなルックスだったのが笑えた。

が、オチわからず。
BBCの映画評では「2人の女性の係わりを、ミステリーのスパイスで仕上げた作品」とか言ってたから、殺人事件があった時点でもうミステリ終わりだと思ってたのに、最後になってもう1つデカいオチが来た。が、わからん!!伏線になりそうな所に全然注意払ってなかったし、もうだったら先に言ってよ!って感じ。

なのでネット検索。ネタバレ系映画評サイトを巡回。
でも何か、読まなきゃ良かった気がする・・・。
「オゾンを知らない人には観てもらいたくない」「ヌードにばっかり目が行く人にはわからない」「この作品はオゾンにしては簡単すぎるトリック」とか、いけ好かない事ばっかり書いてある。

どうせオゾンを知りませんよ。ヌードばっか観てましたよ。はいはい、その簡単すぎるトリックがわかりませんでしたよ。とか言ってウンチクたれてるあなた、英語のスペル間違ってますよ。と、すさんだ心で映画評読み進める。ホント読まなきゃ良かった。

オチの解釈についてはいろんな意見があったけど、まぁ好きに解釈すればいいんだし、最初自分で「こうかも?」と思ったオチで自分なりに納得する。他の解釈も読んだけど、ひねりすぎっぽいのもいっぱいあって、それじゃあ筋通んないし・・みたいのも幾つかあった。

この映画ってちょっとデビットリンチ風に観るといいのかもしれない。鍵となるオブジェが決まれば、パズルは解ける、みたいな。でも人それぞれの解釈でOK、みたいな。
観終わった後で、いろいろ想像を膨らましたり、友達と語り合ったりできる映画だと思うから、観て損は無いと思う。

ところでゲラ夫は映画を観終わってからその映画について語り合うのが大嫌い。自分の中で消化したいらしい。映画対自分、みたいな。監督が何を意図してたとか、知りたくも無いんだってさ。
「え〜!せっかく一緒に観たんだから語ろうよ〜!」と不満だらけの事が多いんだけど、今回は1人でDVD観てその後ネット巡回して、「語り」にちとげんなりしたのでちょっとゲラ夫の気持ちが分かったかな。
オゾン監督は好きだけど、オゾン監督ファンは好きじゃないかも、とも思いつつある。


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