迷いながら歩く
どこに行こうとしても、必ず道に迷う。
子供の頃から、連れて行かれていたデパートの中でも迷う。
自分が入った出入り口へ戻ろうとすると、正反対のところに出てしまう。
大阪にいた頃道に迷うと、その迷った場所で、昔からやっていそうな店で尋ねた。
通りを歩いている人に尋ねても、その人たちはどこからか遊びに来た人たちで
聞いてもわからないから。
池袋のレストランで待ち合わせたとき、まず駅構内で迷った。
人が多くて、構内図を探すのに時間がかかった。
出口を見つけ北方向に行けばいい。
ところが東寄りなのか、西寄りに歩けばいいかわからない。
適当に歩き出すと、昔ながらの店がない。
横断歩道の真ん中で、若い女性に声をかけた。
二人組みの女性は、親切だった。
日本人だと思ったら違ったけれど、たどたどしい日本語で
正しい方向を教えてくれた。
日本のある場所に行くのに日本人の私が、外国の人に道を尋ねてるんだと
おかしくて照れてしまった。
少し歩くと、方向を確認したくなって、また尋ねた。
今度は同じ方向に歩いている若い男性。
やはり丁寧に教えてくれた。
みんな親切なんだと嬉しくなった。
待ち合わせ相手は、駅構内で30分迷子になり、駅を出てからまた40分迷った。
駅構内で10分、尋ねながら20分かかった私は、相手の乗っていた電車の遅延も
あわせて1時間半待ったけれど、相手より早く着けたことが嬉しかった。
帰りは、途中まで一緒に行こうと駅へ戻った。
地下街で迷い、乗った電車は反対方向だった。
行ったことのない場所へ、一人で行けるようになったのは20代後半から。
一人で暮らしだしてから、初めての場所に行くことは当たり前になった。
迷ってもドキドキしない。
いつも予定の時間より早めに出て、何度か道を尋ねながら行くとちゃんと目的地に着く。
普通に歩く2倍から3倍の距離を歩いてると思う。
それでも必ず到着するから、それでいいと思ってる。
2005年06月19日(日)
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