本音
今日はずっと話せるよ。
彼の言うとおりにならなかった。
話しているうちに、険悪な雰囲気になった。
理由は大変現実的な、重要な話題。
私の話はくどく、攻撃的だった。
彼の怒りに同調し、腹を立て、いつしか私の話で
彼をイライラさせていた。
話題を変えようと、次に私が持ち出したのは
5年前から、私の中でくすぶっていたこと。
関わりたくない相手がいた。
それが忘れた頃に目の前に現れる。
誰にも詳しく言わずにいた。
彼にとってはどうでもいい話。
そして彼が突然ヴォイスを落ちた。
落ちるときの彼は、とても早い。
落ちるねと言った瞬間に落ちている。
私には一言も口を挟む時間はない。
「またね」すら言えなかった。
きっと私の話にキレたんだろうと思った。
2時間後、ケータイがなった。
PCは起動していたけれど、メーラーは閉じたまま。
メールもなしに電話してくるのは珍しい。
だからメーラーを起動した。
彼から、罵声に近いメールが入っていた。
面食らう
ここまで怒り心頭だったとは思いも寄らなかった。
読みながら、電話で話しているうちに
私も腹が立ってくる。
電話を切って、私はPCも落とした。
映画を観て、ニュースを観て、入浴。
彼からケータイにメール。
彼が謝っていた。
私が悪いから、もういいと返事する。
ごめんの言い合いになったけど
別の話題に切り替えて、話すことができなかった。
もう今夜は、何も話したくない。
正直な気持ちだった。
そう伝えて、お互いおやすみを言った。
今までなら、眠いから、お風呂に入るからと
誤魔化していたのに。
初めて、話したくないときに、話したくないと言った。
2005年04月29日(金)
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