空っぽの頭と心
15時間眠った。
何度も目が覚めそうになる。
体勢を変えるとまた眠りに落ちた。
学生の頃の一夜漬けのようだ。
試験が済めば忘れるのと同じで、何も残らない気がする。
過負荷が、かかってショートした。
何度も何度も。
ないものを出せと要求される。
自分にできるからといって、人にもできるとは限らない。
苛められていると錯覚する。
限界ギリギリで怒りが湧いた。
疲れたの?大丈夫?しんどい?
聞かれてもわからないほどになっていた。
化粧気のない顔、ボサボサの髪、よろよろしたまま
深夜のコンビニで夕食を買う。
気が張っているから、深夜帰ってもすぐには眠れなかった。
問題は山積。
誰も解決してくれない。
なのに昨夜は早めに帰してくれた。
*** *** *** *** ***
彼なら、こんなことはちゃちゃっとしてしまうだろう。
つまずくたびに、彼のできることを思って気が沈んだ。
気分を替えたくて、ネットに入った。
誰かが切々と自分の恋愛を訴えていた。
きめ細やかな優しい返事。
それに対して、また長文の書き込み。
内容そのものより、
「なんで誰でも読める掲示板にこんなことを
書き込むんだ?」が先に立つ。
昔を思い出す。
あの頃、私もそうだった。
なのに今は冷えた視線でしか見れなくなった。
心の中で毒づきつづけた。
バカじゃないの?浅はかなヤツ、くだらない、くだらない。
しばらくして、私の気が荒んでることに気がついた。
二人の男性から同じことを言われた。
ネット恋愛?
会ったことないんでしょ?
電話とメールだけ?
そんなの恋愛って言わない。
オトコは気を惹くことを並べ立て、オンナを錯覚させる。
オンナを有頂天にさせ、その気にさせるのに
そんなの恋愛じゃないと呆れたように言い切る。
その気になるオンナがバカなのか
その気にさせるオトコがあざといのか。
行き詰まった頭と心で、こんなことを連想していた。
自分がどれほど荒んだ気持ちだったか
気づけただけでよかったかもしれない。
*** *** *** *** ***
過労死してしまう。
言いながら笑ったのは、自分のムチムチした身体を
思い出したから。
太ってブヨヌヨしたおなかで、過労死なんて笑える。
東京から戻って、また体重と贅肉が増加した。
見るたびに巨大化している叔母を思い出した。
なのに次々に患って、入院したり骨折したり。
健康と元気と丈夫は、別物だと改めて感じた。
息子が夢に出てきた。
笑いながらこちらに駆けてくる。
私も名前を呼びつづけた。
私はいろんなものを失くしながら、生きている。
2004年08月29日(日)
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