52分
零時過ぎ、メール受信。
元気にしてる?と、たった一言。
熱のせいで元気ではない私は、元気だと言っておこうと返事。
電話していい?
いいよ
それから電話を切るまでの、たった52分で
私は怒り狂った。
怒鳴り、言い返し、吠えた。
話し始めたすぐあとから、おかしかった。
何を言っても、俺には関係ないし、人のことだから
勝手にすればって思うしと、投げやりな皮肉な
言い方でしか返ってこない。
そのうえ、熱があるといえば
彼に看病してもらえば?
首が捻挫だと言えば、エッチのしすぎで?と
なんでもかんでも、えっちに結びつける。
それも下卑た笑いと、投げやりと無関心さで。
こんなオトコだったんだ。
どんどん冷めていき、どんどんムカついた。
話の内容は、ほとんどない。
マジメに付き合う相手はいないけど
えっちするには困ってない。
私も負けずに、相手を選んだほうがいいよと言うと
大笑いされた
あんなに開けっぴろげで、長い哄笑は初めて聞いた。
いつまでも笑い続けているので
どういう意味かと問うと
オマエに言われたくない。
これだけ会話が苦痛な相手は、久しぶり
何を言っても悪く取り、どう言っても性的な話と絡める。
そして何故そんな話し方をするかと聞けば
愛情を見せるわけにいかないから、こうなるし
ふだん連れと話してるときそのものだし。
私が最も近づきたくないタイプで
大嫌いな性格で、そりが合わない典型だ。
以前彼が言ったことが、ようやく理解できた。
本当の自分を見せると絶対に嫌われる。
電話を切った後、怒りと嫌悪と、君の言葉を
思い出し眠れなくなった。
「彼って人は、普通じゃないな」
大嫌い、大嫌い、最低、最低、大嫌い
ぶつぶつぶつぶつ、ムカつきながら吐き続け
二度と私の前に現われるなと
金輪際、接触できないようにした。
PCメールと携帯電話の受信拒否。
PCの奥深く眠っているバックアップ全て削除。
ハードディスクから永久に消え去れとデフラグ。
7月27日に偶然見つけてから毎日覗きに来ていた
例のサイトの削除。
こんな男のために
こんな男のせいで
ここまで憎しみが湧いたのは、離婚相手以来だ。
PCそのものをぶち壊したい衝動を抑え込み
明け方眠りについた。
嫌みったらしい刺々しい言い方ばかりの
52分間で、一つ思い出した。
人が作ったものなんかどうでもいいよ。
どうしようと関係ないしな。
前みたいになってしまうし。
前みたいにしてしまった後で、こう言ったのを
思い出した。
前回は、消えることで焦燥感と喪失感を味わえばいいと
それでも相手がどう感じるか考えながらだった。
今回は違った。
私の人生から永久に消えてしまえ。
何もかもイヤになった。
罵っている私に、そっちだってそれが素の性格でしょ
と言った。
だからどうだって言うの
永久に顔も声も気配さえも感じたくない。
2004年08月07日(土)
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