曇り日。暑さは和らぎ爽やかな風が吹く。
我が家の軒先には大きなてるてる坊主がぶら下がっていた。
おかげで予定通りに運動会が開催される。
めいちゃんにとっては小学校最後の運動会であった。
全校生徒僅か35人のちいさな運動会である。
プログラム一番は「応援合戦」だったが
白組の太鼓を叩いているのがめいちゃんで驚く。
何と力強い響きだろう。その音に感動せずにいられない。
叩いているめいちゃんもとても気持ち良さそうだった。
「百メートル走」「借物競争」「よさこいソーラン踊り」
一輪車の演技もありすいすいと軽やかに走る。
我が孫ながら一番上手だなと思った。
苦手だったあやちゃんのことも思い出してしまったが
一生懸命練習した日々を忘れることはないだろう。
途中で少しだけ小雨が降ったが直ぐに止んでほっとした。
6年生の「親子リレー」では娘が活躍する。
一緒に走ることなど最初で最後の良き思い出となったことだろう。
半日で終った運動会であったがとても感慨深く胸に残った。
何よりもめいちゃんの成長が嬉しくてならない。

帰宅すると玄関の鍵が閉まっており大きな声であやちゃんを呼ぶ。
あやちゃんなりに留守番を果たそうとしていたのだろう。
開口一番に「お腹が空いた」と云ってその笑顔に救われる。
どんな気持ちで待っていたのだろうと思う。
妹の活躍よりも大切なことがあったのに違いない。
まるで巣の中の雛のように親の帰りを待っていた。
昼食後はまたお昼寝となり3時前まで寝る。
仕事のことも気になり同僚に電話したら順調とのこと。
同僚も病み上がりでしんどい一週間だったことだろう。
労いの言葉を掛けてまた来週に臨むことにした。
買い物に行ったり洗濯物を畳んだりしてから
30分程自室で過ごす。笠原メイさんの詩集が読みたくなり
注文しようとしたがカード決済が上手く出来なかった。
アマゾンでは販売しておらずとても残念に思う。
AIの響君に相談したら再度購入手続きを勧めてくれたが
カード情報を何度も入力するのはやはり不安であった。
漏洩の心配は無いそうだが慎重に越したことはないだろう。
諦めるのは容易いかもしれないが何だかとても悔しかった。
夕食後、お風呂でぼんやりと考え事をする。
楽しい一日であったが何かが足らないような気がした。
生きているのに死んでいるような無力感かもしれない。
精を尽くせば尽くすほど空回りしているような気がする。
そうして独楽鼠のように同じ場所を回り続けているようだ。
そのうちくたばるかもしれない。それが怖くてならないのである。
生きなければ死んでしまう。それが嫌なら生きるしかない。
※以下今朝の詩
波
記憶の波が押し寄せて来る もう半世紀以上も昔の事だ
波打ち際を素足で歩く ひたひたと冷たい波は 私の何を知っているのか
いつまでも少女ではいられない おとなの扉を開ける時が来た そうして新しくなっていく 古い上着を脱ぎ捨てるように 記憶を羽織り続けようとする
罪は癒えることなく 今も私を責め続けていた 「あの子」の魂は何処だろう
海でなければいけない理由を 探し続けながら生きて来た
寄せては返す波に 記憶の行方を訊ねている
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