ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2025年12月24日(水) 夫婦善哉

午前中はぽつぽつと雨。幸い冷たい雨ではなかった。

辺り一面がしっとっりと潤い恵みの雨になったようである。


山道にある良心市には白菜やキャベツ、ブロッコリーもあった。

どれも百円の安さで有難いことである。

今朝は買わなかったが仕事納めの日には買っておきたい。


その仕事納めだがやはり30日になりそうだ。

今朝は義父の機嫌が良く「いつでもええぞ」と云ってくれたのだが

取引先への支払いもありぎりぎりまで働くことになった。

もしかしたら入金もあるかもしれないと一縷の望みも託している。

工場は今年最後の車検が入庫し明日には完了しそうである。

後はタイヤ交換やオイル交換の予約があるだけだった。


義父は事故車の修理を終えたが車内が大変なことになっていた。

窓ガラスが割れていたのでみい太が夜を明かしたらしい。

今朝仕事をしようとしたら車内から飛び出して来たそうだ。

幸い糞はしていなかったが車のシートが毛だらけになっていた。

丹念に掃除機をかけ粘着ロールでやっと綺麗になる。

ボンネットには足跡が付いており洗車もしなければならない。

ぶつぶつと文句を云っていたが本気で怒っているようには見えなかった。

いつも工場の隅の段ボールの中で眠っているので

少しでも暖かい場所で眠りたかったのだろう。

しかしお客さんの大切な車である。今後は二度とあってはならない。



定時で退社。今日は今年最後のリハビリがある日だったが

寄り道をして「チキン館」で「丸っぽ鶏」を買い求める。

クリスマスイブなので娘がどうしても食べたいと云う。

何だか「こども」のように思えて約束をしたのだった。

時間を気にしながら市内へと向かう。

人気の整形外科は今日も沢山の患者さんである。

リハビリ前に医師との面談がありこの一年の感謝を告げた。

「よいお年をね」と云うと「おう!」と気さくな医師である。


U君はリハビリの専門学校へ通っている時

高知市内で独り暮らしをしていたのだそうだ。

独りぼっちの寂しいクリスマスイブに自分でシチューを作り

無性に鶏肉が食べたくなりケンタッキーへ買いに走ったそうだ。

その夜のことがとても懐かしいと話してくれた。

私はそれを聞いてとても微笑ましくてならない。

10年前のU君の姿が目に浮かぶようだった。

今夜はお母さんがご馳走を作ってくれるよと云うと

「いつもと変わらんと思うよ」と笑い飛ばしていた。

これから結婚し「家族」が出来る。

まだまだこれからの明るい未来なのだ。


夫と二人きりの夕食。まさに夫婦善哉であろうか。

がつがつと鶏肉を頬張る夫はまるで犬のようである。

食べ過ぎてしまわないように見張っていなければならない。


私達が席を立つと娘達がパーティーを始めた。

今夜はあやちゃんもめいちゃんも一緒に居てほっとする。

やっと家族団欒である。これまでどれ程気遣ったことだろう。

食卓には笑顔の花が咲き何とも幸せそうな光景であった。


独り暮らしの義父や同僚はどうしているだろうか。

クリスマスイブだと騒がなければ寂しくもないだろうにと思う。

世間も酷なものである。押し流すように今度は元旦がやって来る。

誰一人として取り残される人が在ってはならない。


※以下今朝の詩


   一歩

遥か彼方である
それは遠いけれど
一日が一歩だった

遠ざかることはない
少しずつ近くなる

きみは真冬に散った
何と儚い命だろうか

春の息吹も知らずに
陽の温もりも知らずに
空に召されていった

生まれ変わるだろう
きっときっとかなう

祈ればこころに花が咲き
きみは天使の申し子となる
 




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