一面の霜の朝。山里は特に雪と見間違う程だった。
冬晴れとなったが直ぐには気温が上がらずお昼になっても寒さが続く。
メダカの水槽にも氷が張っており冷たくはないかと気遣う。
昨夜は宮崎で震度5弱の地震があり不安がつのる。
気象庁の発表では南海トラフとの関連性は少ないとのこと。
それならば安心とどうして思えるだろうか。
今度は土佐沖かもしれないと誰もが思ったことだろう。
平穏であればあるほど恐怖心は膨れ上がるものである。
5日ぶりの仕事。今日からまた再スタートとなる。
心配していた同僚も出勤して来てくれ大助かりだった。
丁度5日目であるがまだ食欲不振とのことで無理はさせられず
様子を見ながらであったが車検整備に取り掛かってくれた。
義父はまだ首の痛みに耐えていたが高知市へ出張する。
どうしても出席しなければいけない大切な会があった。
痛み止めを服用していたが長距離運転が心配でならない。
義父の友人が運転を申し出てくれたが断ってしまった。
「大丈夫」と言って聞かない。本心はどれほど不安だったことだろう。
無事に着いたと連絡もなかったが心配も薄れ仕事の段取りに忙しい。
予約のお客さんに随分と迷惑を掛けてしまっていた。
このままでは一日2台の車検整備をしなければ追いつかない。
病み上がりの同僚にとっては大きな負担となるだろう。
気負い過ぎてもいけない。とにかく慎重に事を運ばなければと思う。
こんな日に限って内科の薬を切らしてしまい病院へ行く予定だった。
来客があり思うように退社出来ない。時間ばかりが気に掛かる。
なんとか3時前に退社出来たが病院の待ち時間の何と長いこと。
医師と面談しなければ処方箋だけを貰うことが出来ないのだ。
インフルが猛威を振るっており医師も大変なことだろう。
やっと薬局で薬を貰えたがもう4時を過ぎていた。
ぐったりと疲れておりもう何もする気になれない。
なんとか買い物を済ませ帰宅したらもう5時になっていた。
夫は大相撲に夢中で早めにお風呂に入ると言う。
大急ぎで洗濯物を畳み休む間もなく夕食の支度である。
夫のためにとは思えなかった。もはやどうでも良かったのだ。
今週いっぱいは臨時休業の挽回に尽くさねばならない。
老体にムチを打ちながら精一杯に頑張ろうと思っている。
やったらやっただけのことはあるだろう。
ぐるぐると色んなことを考えているがそればかりでは
「こころ」が持たない。いったい誰が守るのか
自分の力を信じる時が来たのに違いない。
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