ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年12月20日(金) 白い息

朝の寒さが更新されまた今季一番の冷え込みとなる。

同じ四万十市でも市街地は氷点下だったようだ。

私の住む地域は海が近いせいか僅かに気温が高いのだろう。

山里は一面の霜。氷も張っており厳しい寒さだった。

早朝からもう隣地では塀の工事が行われており

作業員の人達の吐く白い息が見えていた。

新築住宅はもう完成しているようだがまだ入居していない。

子供が4人も居るのだそうで賑やかな家族のようだ。

塀は外部から見えないように境界線を覆うらしい。

おそらく子供の顔も知らないままに過ごすことになるだろう。




朝のうちに3台の車検。義父が待機してくれており大助かりだった。

書類を書き終えるなりまた田んぼへと走って行く。

訊けば朝食も食べていないとのこと。何とも憐れである。

午前中は来客が多く忙しかったが午後はゆったりとしていた。


同僚は通院のため午後から休みである。内科と眼科だそうだ。

年内には整形外科の通院もあるそうで気忙しいことだろう。

年末年始は29日から新年5日までの休業を決めた。

何とかしてボーナスを支給したいが今はまだ目途が立たない。

大口の入金が遅れており小口ばかりである。

このままでは月末の支払いも危うい状態であった。

「何とかなるだろう」と思いつつ「どうなるのだろう」と不安になる。

経理は全て私に任されており腕の見せ所かもしれないが

いくら太っていても細腕にしか思えなかった。


留守番がてら3時までと粘っていたがすっかり根気が無くなる。

「もう嫌になった」と呟きながら2時に退社した。

自動車専用道路を時速90キロで走り抜ける。

FMラジオからは母が大好きだった三山ひろしの歌声が流れていた。

「せられん」と云う歌で高知市在住の大野研二氏の作詞作曲である。

ちなみに「せられん」は土佐弁で標準語だと「してはいけない」であった。

最初私はてっきり大野氏の歌声だと思っていたのだ。

何とも懐かしく嬉しくてならなかったが三山ひろしがカバーしていたようだ。

大野氏は元気にしているだろうか。遠い昔の思い出がよみがえる。

私の詩に曲を付けて歌ってくれた唯一の恩人でもあった。


買い物を済ませ3時過ぎに帰宅する。

サニーマートでバウムクーヘンを買い食べながら帰った。

普段は甘い物を控えているので金曜日のご褒美である。

洗濯物を畳み終え「三匹が斬る」を見ようと炬燵に潜り込んだが

10分もしないうちに眠り込んでいたようだ。

大きな鼾をかいていたそうでよほど疲れていたのだろう。



夕食後、窓を開けて一番星を見た。

やはりそれは蝋燭のように見えたが微笑んでもいた。

「今週もよく頑張ったね」と声が聴こえて来る。

何と精一杯の日々だったことだろう。

誰も褒めてはくれないが一番星だけは知っているようだ。




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