ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年10月28日(月) 金は天下の回り物

秋晴れは程遠く今日も曇り空のまま日が暮れる。

雨が降り続けば「秋霖」(しゅうりん)と云うのだそうだ。

学が無い者だから調べてみて初めて知ることが多い。


朝の峠道ではっとしたのは「つわぶき」の花が沢山咲いていたこと。

先週の金曜日にも通っているのにまったく気がつかなかった。

峠道には所々に谷がありその岩陰に鮮やかな黄色の花が見える。

向日葵を小さくしたような花だが一輪に幾つか花を付けるのが特徴だった。

日本古来の花なのだろうか気になって調べてみたら

長崎県に「つわぶきの花」と云う名の温泉宿があるのだそうだ。

ネットの画面はそればかりで肝心の花のことが分らなかった。

その温泉宿にはおそらくつわぶきの花が沢山咲いているのだろう。

旅行などとても無理だが何だか訪れてみたくなった。



月曜日らしく仕事は忙しかったが預金通帳を記入して愕然とする。

今日は自動車保険の引き落とし日であったが12万円も引かれていた。

全部で15台ほどあるが新しい運搬車の保険料が2ヶ月分加算されている。

保険料の把握はしていたがいざ引き落とされると戸惑うものだ。


預金残高は後わずかであった。月末を乗り越えられるかと一気に不安になる。

大口の入金があるはずなのだがおそらく月末になるだろう。

もしその入金が来月になれば会社は火の車となってしまう。

同僚にお給料も支払わねばならず頭の中が「お金」一色になった。

そこで「なんとかなる」と思いたい。お金は天下の回り物である。

回っている限り転がり込んで来るだろうと思うことにした。

これまでどれ程の危機を乗り越えて来たことだろう。

私はいつも試されている。神様なのか仏様なのか知る由もないけれど。


お昼休憩が取れなかったので少し早めに帰ろうとしていたら

義父に呼び止められネットで調べ物をしていたら3時前になってしまった。

義父の許しを得て逃げるように帰って来る。


サニーマートで買い物をし店内の百円ショップへ行ったのだが

明日必要な封筒が在庫切れになっておりがっかりだった。

仕方なく隣接するセリアまでカートを押しながら歩く。

わずか50メートル程だったが何ときついことだろう。

目当ての封筒は買うことが出来たがまた車まで歩かなければいけない。

往復百メートルの距離に汗が噴き出て今にも倒れそうになった。


丁度その時、両手に杖を持ちとても辛そうに歩いている老女に会う。

声を掛けずにどうしていられようか。まるで未来の私であった。

「カートを持って来ましょうか」と問うと「かまん、かまん」と。

訊けば買い物ではなく店内のATMまで行くのだそうだ。

見る限り車の運転はとても無理に思える。

おそらく介護タクシーを利用していたのではないだろうか。

僅かな年金を引き出すのであればとても憐れに思えた。

もし独り暮らしなら尚更である。不自由な両足で何と難儀なことだろう。

そう思うとまだ片足だけで家族に恵まれている自分が申し訳なかった。


欲を云えばきりがなく今の幸せを大切にしたいとつくづく思う。

帰宅するなり夫に話したら「明日は我が身だと思えよ」と言われた。


夜になりぽつぽつと雨が降り始めている。

明日も雨なら「秋霖」なのだなと少しお利口さんになったようだ。






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