ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年10月18日(金) 秋の日の刺青

朝方まで雨が降っていたが日中は思いがけずに晴れる。

気温が異常な程に高くなりほぼ30℃の暑さであった。

熊本県の水俣では32℃を超え日本一を記録したようだ。

そうかと思えば北海道では週末に雪が降るかもしれないと云う。

それが本来の気候なのだろう。北海道の秋はとても短い。


ここ数日朝顔が咲かずもう駄目なのかもと諦めかけていた。

確かに蕾があるのにどうしてだろうと不思議でならない

ようく見ると下の方の葉が枯れかけているではないか。

雨が降ったので安心していたがどうやら水不足のようである。

玄関の軒下なので雨が十分に届かなかったのかもしれない。

また無残な目に遭わせてしまうところだった。

慌てて水遣りをしたがどうか持ち直して欲しいものだ。




職場のお客さんは高齢者が多いが、今日は若者のお客さんが来てくれた。

大阪出身らしいが山里がとても気に入り移住を決めたのだそうだ。

古民家を購入し来月から正式に住民となる予定であった。

山里のレモン農園で働いておりこれまでも多少お付き合いはあったが

礼儀正しく真面目そうな青年で大いに好感が持てる。


しかし全身に刺青を施していて義父がそれさえなければと苦言を漏らす。

今時の若者にはよくあることで刺青もおしゃれのひとつだと聞く。

私はまったく気にならなかったが義父は大いに気になるようだ。

レモン農園は毎日の仕事がなく農園主からアルバイトの相談もあった。

整備士の資格は持っていないようだが手先がとても器用なのだそうだ。

簡単な整備は出来るそうでアルバイトには持って来いである。

しかし義父は大反対で農園主に即刻断ったのであった。


民間車検場は公務員ではないが国の仕事の一環には違いない。

たとえアルバイトでも刺青を施した者を雇うわけにはいかないのだそうだ。

私もそれには納得出来た。何かトラブルがあってからでは遅いのだ。

しかし確かに偏見である。見た目よりも人間性を重視するべきだろう。

複雑な思いが募るが義父に逆らうことがどうして出来ようか。


青年はブレーキの修理で来てくれていたのだが

待ち時間のあいだ義父と意気投合して話し込んでいた。

愛想もないのではとハラハラしていたので何とほっとしたことだろうか。

「来月から晴れて住民になります」と丁寧にお辞儀をして帰って行った。

義父も稀にみる好青年だと感じたようでとても機嫌が良かった。


人を見かけで判断してはいけないのだとつくづく思う。

心にまで刺青をする人が居るだろうか。

素直で明るく正直に生きている青年がとても尊く思えた。




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