曇り日。雨が降りそうで降らず午後には薄陽が射し始める。
気温は30℃にもなり蒸し暑くてならない。
朝の道。休憩所で休んでいるお遍路さんを見かけた。
車を停めて声をかけてみようかと思いながら通り過ぎてしまう。
何か熱心に書き物をしていた。旅の記録を綴っていたのかもしれない。
雨が降らなければ良いなと思う。延光寺さんまでは随分と遠い。
今朝は少し頭痛があった。軽く咳をしただけでずきずきと痛む。
若い頃には偏頭痛があったが最近では珍しいことである。
何か脳に異変が起きているのではないかと不安になった。
煙草を吸えば咳が出る。ならば吸わなければ良いのだが
吸い始まてしまうと留まることを知らず情けなくてならない。
おそらく重度の依存症なのだろう。それも病には違いなかった。
朝のうちに近くのJAへ行き「三原米」を買い求める。
ブランド米だけあって10キロで6千円を超えおどろく。
その足で郵便局へ行きゆうパックで弟に送った。
そうでもしなければ弟の気持ちが収まらないだろう。
機嫌を取るわけではないが姉として出来ることをと思ったのだ。
義父は「十和錦」の袋詰めをしていたが思ったよりも数があったらしく
弟に「送ってやれや」と言ってくれたがもう後の祭りであった。
さすがに買い求めて送ったとは言えない。当て付けのようになってしまう。
義父には適当に胡麻化して弟よりも他の人にと勧めた。
毎年注文してくれている人に不都合を掛けてはいけない。
お米の件はそれで落着となりもう頭を悩ますこともないだろう。
弟も持つべきものは姉と喜んでくれるに違いない。
仕事はそこそこの忙しさであったが2時半に退社する。
ゆっくりと買い物をし4時前には帰宅していた。
実は「破れ奉行」を見たかったのだ。
夫も一緒に見ようと待っていてくれていたようだ。
50年近く昔の時代劇なので役者さんの若々しいこと。
「これはあの人だね」と言っても名前が出て来ないのも愉快であった。
「てめえらを斬る」今日も悪人が次々と成敗された。
それが少しも残虐でないところがとても好ましい。
見終わってから10分程うたた寝をしていたようだ。
とろりとろりと何とも心地よい眠りであった。
それからは大急ぎで夕飯の支度である。
あらあらという間に夫の晩酌が始まるので待ったなしであった。
平日は毎日その繰り返しであるが主婦冥利に尽きると言っておこう。
夕食後いつもの薬に加えて鎮痛剤を服用する。
頭痛の原因も喫煙だとしたらもう目も当てられないと思う。
追い詰めているのは他の誰でもない私自身である。
そんな「わたし」を救えるのも私しかいないのだ。
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