ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年08月14日(水) 母の寝息

日暮れが少しずつ早くなっているようだ。

午後7時25分。外はもう薄暗くなっている。

日中の猛暑も少しずつ和らいでいる。

吹き抜ける風にささやかな秋の気配を感じた。



昨夜は予想通りに母の夢を見た。

正確には母が我が家に来てくれた夢であった。

真夜中に目を覚ますと母が隣で寝ているのである。

夫を起こしたら母も目を覚ましお風呂に入りたいと言う。

「シャワーでえいろ?」と訊くと「ゆっくり浸かりたい」と応え

夫がお風呂を溜めに行ってくれたのだった。

それはとてもリアルな光景で夢だとはすぐに気づかない。

お風呂上がりの母のなんとさっぱりとした顔だろう。

何か語り合いたかったが眠気が襲って来てすぐに寝入ってしまった。

目覚めたらもう母の姿はなくやっとそれが夢だったことに気づく。


昨夜寝る前に母の遺影に語り掛けたのだった。

「寂しかったらうちへおいでね」ときっとそれが伝わったのだろう。

母は人一倍霊感の強い人だった。そんな母に私も似ているところがある。

だからこそ通じ合うことが出来たのではないだろうか。

母はあの世から確かに帰って来ているのだと確信した出来事であった。



今朝は夫と一緒に山里へ向かった。

独りぼっちでどんなにか寂しいことだろう。

義父は今日も稲刈りらしく準備をしているところだった。

「今夜も泊まりにおいでよ」母の位牌に手を合わせ帰って来る。

明日はもう帰らなくてはいけないのだ。それがとても切なかった。

ずっと薄情な娘だったのだ。母は私を赦してくれたのだろう。

同時に私も母を赦すことが出来たように思う。

そう信じることで「絆」のようなものが生まれたのを感じた。


死後の世界を知る由もないがきっと幸せなのに違いない。

そうして毎年の盆帰りを楽しみに暮らして行くことだろう。


愛する者たちを守り続けることを使命のように思いながら。







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