曇り日。風はあったが梅雨時らしい蒸し暑さとなる。
もう幾日も洗濯物を外に干せずにいる。
「今日はどうかな?」と夫に訊けば「止めとけや」と即答だった。
お天気の良い日はいつも夫が洗濯物を庭まで運んでくれるのだ。
何しろ6人分の洗濯物の重いこと。私にはとても無理な話である。
夫はもうそれが自分の役目と心得ていて文句の一つも言わなかった。
だんだんと家事がまともに出来なくなっている。
あと5年後、10年後となればいったい私はどうなっているのだろう。
朝のうちにサニーマートへ買い物に行っていたら
店頭に刃物屋さんが出店していて包丁研ぎもしてくれるそうだ。
確か去年の今頃にも研いでもらって助かったことがあった。
とても愛想の良いお兄さんで今年も頼むことにする。
一度帰宅してから包丁を3本持って行った。
忙しいのか仕上がりは午後になるとのこと。
夕方までに取りに来ることにしてカーブスへ向かった。
カーブスでは滝のような汗で脂肪が燃えているらしい。
実感は全く無いが「私は燃えている」と思い頑張る。
何と心地よいことだろう。気分も明るくなったような気がする。
昨日の肩凝りが嘘のように楽になっていた。
それだけでもカーブスに通う意義があるのだと思った。
カーブスを終え駐車場から夫に電話を掛ける。
「明星鉄板焼きそば」を作ってもらおうと思ったのだけれど
開口一番に「今それどころではない早く帰って来い」と言うのだった。
いったい何が起こったのだろう。気が気ではなくなり大急ぎで帰った。
真っ先に頭に浮かんだのは息子の元お嫁さんのことだった。
まさか自殺。それは常日頃から一番心配していることである。
精神病なので発作的に命を絶つことも十分に考えられた。
帰宅したら台所から笑い声が聞こえているではないか。
夫は焼きそばを作ってくれているようだった。
訊けばあやちゃんが急に腹痛を訴えて苦しんでいたのだそうだ。
娘も買い物に出掛けており夫もパニック状態だったのだろう。
「もう治った」とケロッとしているあやちゃんにほっとする。
便秘だったのだろうかトイレに行ったら楽になったそうだ。
不規則な食生活。運動不足もあるだろうと察する。
とにかく一時的なことで済み何よりだった。
夫の作ってくれた焼きそばの美味しいこと。
焼きそばライスにしてお腹いっぱいになった。
そのまま倒れ込むように寝てしまい目覚めたら4時近くになっていた。
週末はとにかく寝ることである。そうして私は蘇るのである。
アイスコーヒーを飲みながら短歌を捻った。
何が良かったのかすらすらと詠める。
一首5分の早業であった。うん我ながら素晴らしいと悦に入る。
特に2首目が気に入ったので高新文芸にまた投稿してみよう。
ヤフオクで落札した山上秋恵さんの歌集が昨日届いた。
驚いたのは中古本のはずなのにどう見ても新品だったことだ。
これは誰も開いてはいないのだと確信する。
もしかしたら山上さん本人が手放したのかもしれない。
それ程までに辛いことがあったのか。それは知る由もなかった。
短歌は2001年から2013年のものが収録されており
まだ20代だった頃の作者の若々しさが感じられた。
子育ての真っ最中だったのだろう家庭的な短歌が多いようだ。
まだ全てを読み終えてはいないがゆっくりと読みたいと思っている。
風に出会い風を見る。心の琴線に触れる確かな風を感じた。
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