ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年05月29日(水) 口笛から始まる

昨日の荒天が嘘のように雲一つない晴天となる。

抜けるような真っ青な空のなんと清々しいこと。


早朝どこからともなく口笛が聞こえて来て

何気なく窓から外を見ると土手の道をお遍路さんが歩いていた。

大きな荷物だったのでおそらくお大師堂で一夜を明かしたのだろう。

快適に眠れたのか口笛は爽快で足取りも軽かった。

その姿が真っ青な空に映えてまるで絵のようである。


以前はほぼ毎日お大師堂へお参りに行っていたので

到着したばかりのお遍路さんと会う機会が多かった。

あれはいつの夏だったかすっぽんぽんのお遍路さんに会ったことがある。

お大師堂には水道設備がなく汗を流すことも出来なかったのだろう。

なんとそのお遍路さんは四万十川に飛び込み水浴びをしていたのだった。

私の姿を見つけ慌ててタオルで腰巻をしたのだが

照れくさそうに笑ってとても陽気なお遍路さんであった。


汽水域なので川の水には塩分が混ざっている。

不快ではないかと気遣えば「いやあ気持ち良かった」と言ってくれた。

せめて水道があればと思う。温かなシャワーを浴びさせてあげたかった。


その後も何度が地区長さんに陳情に行ったが

水道を整えるような予算は全くないらしい。

残念でならないが仕方のないことなのだろう。


今は近くの高台にある津波避難所の水道が使えるのだが

知らないお遍路さんが多くSさんが教えているようだ。

私が貼り紙を提案してもSさんは首を横に振るばかり。

使い放題となると地区に迷惑が掛かるからだろう。


これまでどれ程のお遍路さんと出会ったことだろう。

一期一会もあればとても縁の深い出会いもあった。





仕事は今日も順調とは行かずまた義父に逃げられてしまう。

最初に田植えをした田んぼが雑草だらけになっているのだそうだ。

無農薬とはいかず今日は除草剤の散布に出掛けて行った。

二足の草鞋はとても無理だろう。まして80歳の高齢である。

しかし決して本職を忘れているわけではない。

「やる時はとことんやる」その時をじっと待つしかないのだ。


今朝は10日分程の洗濯をしていた。

これだけは人任せにせず自分でやるので感心している。

全自動洗濯機が2台、二層式洗濯機もありフル活用だった。

汚れた作業着と下着は別々に洗うのである。

汚れの酷いものは二層式が良いようだ。


洗い終わった洗濯物をコインランドリーで乾かすのは私の役目だった。

いくら晴天でもベランダに干し切れない。

仕事を終えてから畳むことも不可能である。


ランドリーだと大量の洗濯物も30分で乾きとても便利だった。

それを事務所で畳む。来客があっても笑ってごかまかすのが常だ。

穴の開いた靴下が一足あったので捨てておく。

男やもめであってもさすがに穴の開いた靴下は体裁が悪いだろう。


残り仕事を済ませてから3時に退社する。

30℃近くなっていたのだろう車のエアコンは必須であった。

FMラジオからは「水割りを下さい涙の数だけ」

堀江淳の「メモリーグラス」が流れていてとても懐かしかった。

いい歌はいくら時を経ても心に響くものである。


私の書いている詩や短歌もそうでありたいものだが

時を経ずともすぐに消滅してしまうのだろう。

昨日は「きのう」今日は「きょう」である。

そうなれば明日は「あした」を書くしかない。


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