ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2024年05月01日(水) 三匹が斬る

夜明け前からの雨が一日中降り続く。

柔らかな絹のような雨だった。

そうして5月が始まる。ほんの少し新鮮になったようだ。


今朝は職場に着くなり大騒ぎになる。

事務所の周りや中までカメムシの大群であった。

死骸が多かったが生きているカメムシも居る

鼻を突くような悪臭が漂いたじろぐような光景である。

臭いさえなければまるでえんどう豆をぶちまけたような有り様。

仕事どころではなくなり同僚に手伝ってもらい払い集める。

玄関の門燈の下が一番酷かった。カメムシの背中にまたカメムシなのだ。

とても数えられなかったがおそらく千匹を越えていたのではないだろうか。

同僚がビニール袋に詰め込んでくれて一件落着となったが

大量発生しているのなら明日の朝も同じ光景になるかもしれない。


カメムシの生態について少し調べてみたら

4月が繁殖期で5月から8月が産卵期なのだそうだ。

寒くなれば家屋に浸入し越冬するとありぞっとする。

一匹や二匹ならともかく大量発生だけは勘弁して欲しいものだ。




午後には仕事が一段落していたので3時前に退社する。

ゆっくりと買い物が出来るのは有難いことだ。

メインは塩焼きそばにしてお刺身用の鰹を買って帰る。

「えらい早いじゃないか」と夫がびっくりしていた。


5時まで夫と一緒に「三匹が斬る」を見ていた。

夫は時代劇が好きで毎日録画をして見ているようだった。

高橋英樹や役所広司のなんと若いことだろう。

それもそのはず30年以上も昔の番組なのだそうだ。

必ず悪代官が出て来て最後には成敗されるのだが

如何にもチャンバラらしく勇ましく斬りまくるのである。

「ねえ、みんな斬られて死ぬの?」夫に訊いたら

「当たり前じゃないか悪者なんだぞ」と笑いながら応える。


悪者の家来でも悪くない人もいるかもしれないのだ。

その家来にも家族が居て小さな子供も居るかもしれない。

そんなことを考えもせずに皆殺しにしてしまって良いのだろうか。

いくら正義の味方でもあまりにも配慮が足らないように感じる。

今日だけでもざっと30人は殺されたようだ。

これが毎日となるとどれほどの命が絶たれることだろうか。


夫に言えば「あほか!チャンバラとはこう云うもんじゃ」と笑う。

「けんど・・けんどよ」と私がもぞもぞと反論しようとすると

「おまえはもう見んでもええ、飯でも作りよれ」となるのであった。


やっぱり夫とは価値観が違うのだなと思うのだが

男の人はみんなそうなのかもしれない。

夫は明日も楽しみにしているようだ。




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